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ニューヨークで人種差別的暴力の歴史に焦点を当てた美術展がスタート

ニューミュージアムで、カラ・ウォーカーやバスキアをフィーチャー

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Time Out editors
 Grief and Grievance: Art and Mourning in America
Photograph: Dario Lasagni
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ニューヨークにある現代アートのニューミュージアムでは、アメリカ全土に及ぶ人種差別的暴力の歴史に焦点を当てた新しい展覧会『Grief and Grievance: Art and Mourning in America』を開催している。

キュレーターのオクウィ・エンヴェゾーがこの展覧会の企画を始めたのは、2018年。展示は2020年大統領選挙までに行われる予定だったが、残念なことに2019年にエンヴェゾーが逝去。そして、新型コロナウイルスの大流行によってさらに遅れ、ようやく2021年2月17日にオープニングを迎えることができた。

 Grief and Grievance: Art and Mourning in America
Photograph: Dario Lasagni

美術館のロビー、三つの主な展示フロア、建物の外部、隣にあるサウス・ギャラリーなど、同美術館のほぼ全てのスペースに展示されているのは、合計37人の黒人アーティストによる作品。壁一面をスケッチやドローイングで埋め尽くしたのはカラ・ウォーカーだ。ラトーヤ・ルビー・フレイジャーは、『The Notion of Family』シリーズから10数点の写真作品を展示している。

ほかにも、3階のエレベーターが開いた瞬間に目に飛び込んでくるジャン=ミシェル・バスキアの『Procession』など、多様なアーティストの素晴らしい作品が、まさにめじろ押しだ。

 Grief and Grievance: Art and Mourning in America
Dario Lasagni

とても力強い展示で、スタイルやテーマ、領域もさまざま。だが、これまで以上に現代について掘り下げていくには欠かせない機会といえるだろう。新型コロナウイルス関連のガイドラインに基づき、来場者は入場時間が定められたチケットを事前に購入しておく必要がある。会期は、6月6日(日)までの予定。

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