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世界最高の都市を選ぶ際、劇場や美術館、郷土料理、自然に至るまで、考慮すべき要素は多岐にわたる。超高層ビルが建ち並ぶシンガポールと、昔ながらの路地が入り組むローマを比較するのは簡単なことではない。
この難問に挑むのが、イギリスを本拠地とする市場調査会社のEuromonitor Internationalによる「Top 100 City Destinations Index」だ。これは、経済、観光、健康と安全、サステナビリティーといった要素に基づいて、旅行先にふさわしい世界の諸都市をランキング化するものである。
この度、2023年の結果が発表された。それによると、首位を射止めたのはフランスの首都パリ。折しも、2019年の火災で甚大な被害を受けた「ノートルダム大聖堂」が2024年に一般公開を再開するというニュースが報じられたばかりだ。
全体的に高い評価を得たのはヨーロッパ諸都市で、トップ10のうち7つ、トップ100のうち63を占めた。アジアの都市も健闘しており、11〜20位にはシンガポール、ソウル、大阪がランクイン。そして東京が初のトップ10入りを果たし、4位につけた。その理由としては、観光インフラの拡張やコロナ対策の緩和、円安が挙げられている。
今年初めてトップ100に入ったのは、ワシントンD.C.(アメリカ)、モントリオール(カナダ)、サンティアゴ(チリ)、ビルニュス(リトアニア)の4都市。観光分野でのスコアの向上が鍵となった。世界で最も多くの人が国際便で降り立った都市はイスタンブール(トルコ)で、ロンドン(イギリス)、ドバイ(アラブ首長国連邦)がそれに続いた。
国外旅行は順調に、そして本格的に回復している。2023年内に企画された国外旅行の件数は約13億件にも上り、国外旅行消費額は総計約17億ドル(約2,452億円)に達する見込みだ。
だが一方で、オーバーツーリズム対策を実施する都市は増えつつある。また、これから先数年にわたって、国際情勢の不安定化や生活費の高騰が旅行者の前に立ちはだかることになりそうだ。
ランキングのトップ20は以下の通り。
1. パリ(フランス)
2. ドバイ(アラブ首長国連邦)
3. マドリード(スペイン)
4. 東京(日本)
5. アムステルダム(オランダ)
6. ベルリン(ドイツ)
7. ローマ(イタリア)
8. ニューヨーク(アメリカ)
9. バルセロナ(スペイン)
10. ロンドン(イギリス)
11. シンガポール
12. ミュンヘン(ドイツ)
13. ミラノ(イタリア)
14. ソウル(韓国)
15. ダブリン(アイルランド)
16. 大阪(日本)
17. 香港(中国)
18. ウィーン(オーストリア)
19. ロサンゼルス(アメリカ)
20. リスボン(ポルトガル)
以上の結果とは別に、タイムアウト独自の視点で選んだ「世界で最も文化的な都市」や「世界で最もクールな街 」も存在する。こちらもぜひチェックしてほしい。
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