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桜の名所からユネスコ世界遺産まで、日本には一度は訪れてみたい観光地が無限にある。旅の行き先に迷っているのなら、「ジャパントラベルアワード」を参考にしてみよう。同アワードは、ガイドブックには載っていない日本の新たな「感動地」を発見し、発信するために立ち上げられたプロジェクトだ。
2回目の表彰となる2023年も「ダイバーシティ」「インクルージョン」「サステナビリティ」に長けた観光関連のサービスや取り組み、施設などを、全国から寄せられた145件のエントリーから選出。各部門の受賞者が表彰された。
結果は、以下の通り。
グランプリ
箱根寄木細工専門店 箱根丸山物産/神奈川県箱根町
グランプリに選ばれたのは、日本の伝統工芸品「箱根寄木細工」を販売する専門店。旅行者が利用しやすいようにバリアフリーの設備を整え、伝統工芸をより多くの人に伝えるために手話動画を公開している。インクルーシブになることで伝統を残していく、という姿勢が高く評価された。
サステイナブル部門
熊野古道(田辺市熊野ツーリズムビューロー)/和歌山県 田辺市
ユネスコの世界遺産に登録された全長1000キロメートルの熊野古道は、平安時代から多くの人々の信仰を集めてきた。道中には多くの寺や神社があり、散策やトレッキングが楽しめる。熊野の魅力を伝える旅行会社、田辺市熊野ツーリズムビューローは、地域内のインフラ整備や地域との連携を活性化させることで持続可能な観光の実現を図ってきた。
また、旅行者にとってメリットのある情報を多言語で提供し、ダイバーシティーとインクルージョンを向上させている。
観光開発部門
父母ヶ浜(三豊市観光交流局)/香川県三豊市
父母ヶ浜は、約1キロメートルのロングビーチを誇る美しい海岸。干潮時には砂浜に空を映す水たまりが現れ、「天空の鏡」と呼ばれる絶景が楽しめる。
今では多くの人でにぎわう父母ヶ浜だが、実は25年前までは汚染地だった。年間45万人が訪れるビーチへと生まれ変わったのは、地元の協力とともに実施した清掃活動や観光客の写真撮影を行う地域ボランティアの活躍があったからだ。こういった活動が、地域への経済メリットにもつながった。
宿泊施設部門
和倉温泉 多田(白崎シーサイドホテル多田屋)/石川県七尾市
「和倉温泉 多田」は、日本海と能登半島の絶景を望める閑静な温泉旅館。ホスピタリティーにあふれた施設の魅力だけでなく、地元産の食材を使用し食材ロスの大幅削減を図ったコース料理の提供など、サステナブルな取り組みが評価された。
文化部門
sokoiko! ピースサイクリングツアー/広島県広島市
広島市内に点在する原爆の跡地を自転車でガイドと巡る、サイクリングツアー。地元に語り継がれるエピソードやユニークな物語を通して、「平和」という文化を参加者に伝える。ツアーは英語と日本語の両方で実施。戦前と戦中、そして戦後の広島を学びながら、ガイドブックには載っていない広島を体験することができる。
ファミリー部門
ハッピーラフト/高知県長岡郡
2年連続の受賞になったのは、観光地化されていない自然豊かな高知県の長岡郡を拠点に、世界トップレベルのラフティング体験やキャニオニングツアーを開催するハッピーラフトだ。 ツアーは3歳の子どもから参加でき、多言語に対応。日英バイリンガルのスタッフも多く、インバウンド観光客も安心して参加できるほか、環境保全ワークショップを子ども向けに実施している。
アドベンチャー部門
しまなみ海道サイクリング/愛媛県今治市、広島県尾道市
年間30万人以上のサイクリストが訪れる、愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ全長約70キロのサイクリングロード。その美しい景観から「サイクリストの聖地」とも呼ばれる。サイクリングロードの整備を行うほか、レンタサイクルのサービスも充実させており、多様なニーズに対応できることが評価された。
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