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新型コロナウイルスの影響で延期されていた「六本木アートナイト」がついに復活する。しかし、2022年9月に注目すべきは、村上隆率いる同イベントだけではない。お台場と下北沢では、それぞれ国内外の著名なアーティストの協力のもと、素晴らしい展覧会が開催されるのだ。
特にインスタレーションは、公共スペースに設置されるため、誰でも自由に鑑賞できるのもうれしいところ。ここでは、9月に東京で開催されるアートフェスティバルの概要と見どころを紹介する。
Artbay Tokyo
9月25日(日)まで
体験型の現代アートフェスティバルが、臨海副都心エリアに10日間限定で開催中だ。レアンドロ・エルリッヒ(Leandro Erlich)をはじめ、後藤映則、吉添裕人、ウルトラスタジオ(ULTRA STUDIO)といった国内外のアーティストが参加し、台場駅と有明駅の間に点在する屋内外の展示スペースで各々のインスタレーションを披露する。
エルリッヒの「THE PRINT – 痕跡」は、「シンボルプロムナード公園」の「花の広場」に設置される屋外迷路だ。指紋をモチーフに、人類の痕跡やアイデンティティー、周囲の世界との関わり方について熟考するように促していく。
同園内の「石と光の広場」に置かれる後藤映則の作品「Heading」は、回転する彫刻のシリーズ。パンデミックで大きな影響を受けた「移動」という行為を、身体的および造形的な動きのパターンから表現している。
フェスティバル期間中には、参加型イベントやワークショップなどを実施。ロボットの「OriHime」が案内する「アート鑑賞ツアー」(予約制)は、それだけで興味が湧くプログラムである。「東京ビッグサイト」と乃村工藝社の本社で行われるプロジェクションマッピングでは、光が織り成すショーを堪能しよう。
ムーンアートナイト下北沢
9月25日(日)まで
下北線路街周辺で、今年の十五夜に「月」をテーマにしたアートフェスティバルを開催。エリア内では、アーティストやクリエーターによる自主企画や作品の展示を行う。
イギリスで活動するアーティストのルーク・ジェラム(Luke Jerram)によるNASAの月面写真をベースとしたインスタレーション作品と、オーストラリアを拠点とするアーティストのアマンダ・パーラー(Amanda Parer)のウサギをモチーフにしたバルーンアートが、同企画のシンボルとして設置される。
そのほか、参加店舗でのオリジナルメニューやコラボレーション商品の販売。ブロックチェーン技術を利用した、デジタル資産を証明するための最新技術「NFT」(非代替性トークン)を体感できる試みも実施。NFT付きデジタルアートの配布や、スタンプラリーなどさまざまな企画を用意する。
六本木アートナイト
9月17日(土)〜9月19日(月・祝日)
六本木の街を舞台にした人気アートイベント「六本木アートナイト」が、3年ぶりに復活。
「マジカル大冒険 この街で、アートの不思議を探せ!」をテーマに、世界を舞台に活躍する現代アーティスト、村上隆がメインプログラムを担当。村上による「ドラえもん」の過去最大級のバルーン作品が制作、展示される。そのほかにもプロデューサーとして、自身がキュレーションした13人のアーティストとともに「ドラえもん」をモチーフにした新作に挑む。
参加アーティストは、MADSAKI(マサキ)、タカノ綾、青島千穂、くらやえみ、Kasing Lungら。日本だけでなく、世界的に有名なアーティストが名を連ねる。
作品は「六本木ヒルズアリーナ」「東京ミッドタウン」「国立新美術館」など、美術館や大型複合施設、六本木の街全域を会場に展示。 ほとんどの展示は無料で、一部のインスタレーションはフェスティバル開幕の数日前から鑑賞することができる。
なお、従来のオールナイト開催は実施せず、観客集中の緩和と分散のため3日間の開催となる。
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