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フライト中、少し寝ようと目を閉じようとしている時に起こる乱気流による揺れは、気になるものだが、危険なことはほとんどない。
しかし、2024年5月21日にロンドン発シンガポール行きのボーイング777型機がわずか4分間で約1800メートルを急降下し、バンコクに緊急着陸。7人が頭部に重傷を負い、73歳のイギリス人男性が死亡したというニュースが飛び込んできた。
上空で飛行機を大きく揺らす乱気流は、山越えでよく見られる「機械的乱気流」といった大気の風のパターンや、ほかの飛行機の後流などの要因で起こる。そして、世界にはこれらの現象が起こりやすい地域と、そうでない地域があるという。
乱気流予測サイトである「Turbli」は、渦散逸率(EDR、ある地点での乱気流の強さを0~100の範囲で示した指標)を使い、2023年の15万件以上の長距離・短距離フライト記録を分析。世界で最も乱気流の多い飛行経路をランキングにまとめている。
その結果、1位となった経路はチリのサンティアゴ〜ボリビアのサンタクルスで、EDRの平均は17.5だった。5位に入ったミラノとジュネーブ間(平均EDR:16.3)は、ヨーロッパ部門のランキングで1位となった。同部門の上位を見ると、アルプス山脈の上空が非常に「揺れる」場所だということが読み取れる。ランキングは以下の通りだ。
世界で最も乱気流の激しい飛行ルート トップ10(Turbli)
1.サンティアゴ(SCL)〜サンタクルス(VVI)
2. アルマトイ(ALA)〜ビシケク(FRU)
3. 蘭州(LHW)〜成都(CTU)
4. 名古屋・中部(NGO)〜仙台(SDJ)
5. ミラノ(MXP)〜ジュネーブ(GVA)
6. 蘭州(LHW)〜西安(XIY)
7. 大阪・関西(KIX)〜仙台(SDJ)
8. 西安(XIY)〜成都(CTU)
9. 西安(XIY)〜重慶(CKG)
19. ミラノ(MXP)〜チューリッヒ(ZRH)
ヨーロッパで最も乱気流の激しい飛行ルート トップ10(Turbli)
1. ミラノ(MXP)〜ジュネーブ(GVA)
2. ミラノ(MXP)〜チューリッヒ(ZRH)
3. ジュネーブ(GVA)〜チューリッヒ(ZRH)
4. マルセイユ(MRS)〜チューリッヒ(ZRH)
5. ズゴルニ・ブルニク(LJU)〜チューリッヒ(ZRH)
6. ニース(NCE)〜バーゼル(BSL)
7. ニース(NCE)〜チューリッヒ(ZRH)
8. エレバン(EVN)〜トビリシ(TBS)
9. バーゼル(BSL)〜ベネチア(VCE)
10. フランクフルト・アム・マイン(FRA)〜カゼッレ・トリネーゼ(TRN)
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