[title]
「東京都庁舎」(以下、都庁)の45階にある「東京都庁第一本庁舎 南展望室」が、2025年2月3日から4月22日の休室期間を経て、23日にリニューアルオープンした。待望のオープン前日に取材のため都庁へと足を運ぶと、その日に開室していた「東京都庁第一本庁舎 北展望室」には、30分待ちの行列ができていた。
地上202メートルの展望室は、どちらも無料で入室できる。南展望室へたどり着くと、無料で観覧していいのだろうかと思うほど壮観な眺望が広がっていた。

新宿副都心周辺の「モード学園コクーンタワー」や「NTTドコモ代々木ビル」、少し離れて建て壊しが予定されている「中野サンプラザ」や「東京スカイツリー」など、東京を象徴する建物が見渡せるのは圧巻だ。その中にも「新宿御苑」や「明治神宮」の森が望め、東京は緑の多い都市なのだと改めて感じさせられる。
天気のいい日には遠くに富士山が見え、特に雨が降った次の日は美しい空景が楽しめるという。また、北展望室は通常17時までだが、南展望室は21時30分までオープンする(南展望室の休室時は北展望室が21時30分まで入室可能)。新宿や渋谷の高層ビル群の夜景は、さぞや美しいことだろう。連日数千人が訪れ、大行列になるのも納得だ。

今回の休室期間を経てオープンしたのが、東京の魅力の発信拠点となる土産店「トウキョウ ミッケ(TOKYO Mikke!)」。オリジナルのだるまや、人気の「江戸切子」など、1500品ほどのアイテムが常時並ぶ。セレクトの基準は、「一見浅草に売っていそうだが、なかなか見つけられないもの」。ちょうちんがずらりと設置された活気あふれるファサードは、今後の同店の繁栄を期待させてくれるようだった。
同店にはカフェが併設され、一般的なカップでの提供に加え、都庁と富士山がデザインされた枡での提供も可能なソフトクリームや、同じ枡で提供される日本酒が目玉だという。この枡は土産として持ち帰れる。

土産店の中央には商品とともに、タイムアウト東京の英語版編集部が発行しているマガジンやマップが配架されている「トウキョウ ミッケ(TOKYO Mikke!)タワー」がそびえ立つ。タブレット端末では、英語編集部の記事を元に作成した動画が放映される。東京土産を選びながら、次はどこへ出かけるか、ピッタリの行き先が見つかることを願う。

展望室が特に人気なのは、午前中と夕焼けが美しく見える夕方の時間帯。サンセットはいわずもがなだが、午前中が人気なのは、海外からの観光客が旅の始まりに訪れるからではないだろうか。ホテルも数多い新宿周辺。日本を訪れ、ホテルにチェックインしてからすぐに訪れる人や、歌舞伎町やゴールデン街で前日遊んだ人が、これから歩く東京の街を見渡しに来ているのだろう。

取材当日は残念ながら見られなかったが、草間彌生が装飾を施した、誰もが自由に演奏できる「都庁おもいでピアノ」も、引き続き設置されるとのことだ。
海外からの友人を連れて行くのはもちろん、東京在住者にとっても、東京の中心ともいえる新宿から都心を見渡せるのは貴重な経験になると思う。圧巻の空景を眺めに、ぜひ訪れてみてほしい。
関連記事
『「未完の旅」を続ける横尾忠則の展覧会が「グッチ銀座 ギャラリー」で開催』
東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら