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アートファンの期待を集めていた香港の新しい美術館、M+(エムプラス)が2021年11月12日(金)にグランドオープンを迎え、ついに一般公開されることとなった。6万5000平方メートルの面積を誇るこの美術館は、北京国家体育場(通称「鳥の巣」)やプラダの東京の旗艦店などの有名な建築物を手がけてきた、スイスの著名な建築事務所であるヘルツォーク&ド・ムーロンが、TFPファレルズ、アラップと共同で設計。主に20世紀から21世紀のビジュアルカルチャー(視覚文化)に焦点を当て作品を収蔵し、紹介していく。
西九龍文化地区のウォーターフロントに位置するこの美術館は、香港の景色にとって新しいアクセントとなる。特に、港に面するファサードに大型LEDシステムを組み込んだ「巨大スクリーン」は圧巻。ここには今後、コレクションや特別なコミッションワーク、そのほかの美術館に関するコンテンツが映されるという。
建物内部には、33のギャラリー(展示スペースは合計で1万7000平方メートル)をはじめ、屋上庭園、リサーチセンター、マルチメディアライブラリー、レストラン、映画館、大規模なインスタレーションに対応可能なスペースなど、さまざまな施設や公共空間がある。
グランドオープンを記念して開催されるのは、1960年代から現代までの香港の文化的変化を捉えた『The Hong Kong: Here and Beyond』展をはじめとする、6つの展覧会。そのほか、東、南、西の各ギャラリーでは、建築やデザイン、戦後のアート、コンセプチュアルアートなどをテーマにした展示やインスタレーションも行われる。
オープン後3週間は、こうした展示のほかにも、ライブパフォーマンス、トーク、ツアー、ワークショップ、上映会、オンラインイベントなどのプログラムを実施。また、ドリンクや軽食を楽しめるCurator Creative Cafe、アートプリントや文房具、地元アーティストによるハンドクラフトアイテム、書籍などを幅広く取りそろえるThe Other Shopも見逃せない。
M+の詳細は、公式ウェブサイトで確認できる。
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