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山梨の中村キース・ヘリング美術館、5月14日から15周年記念展を開催

新収蔵品含む150点を展示、『中村キース・ヘリング美術館開館15周年記念展:混沌と希望』

Emma Steen
テキスト:
Emma Steen
Former writer, Time Out Tokyo
Nakamura Keith Haring Collection
Photo: Nakamura Keith Haring Collection
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アメリカのアーティストにしてアクティビスト、キース・ヘリングを専門に扱う、世界初の美術館、中村キース・ヘリング美術館が山梨県に開館したのは2007年のこと。収蔵品の核になっているのは、館長の中村和男が1987年から始めたコレクションで、約300点のヘリングの作品と記録写真や映像、生前に制作されたグッズなど500点以上の資料から成る。

Keith Haring
Photo: 'Radiant Baby' from Icon Series (1990), ©Keith Haring Foundation

開館から15周年を迎える2022年、同館は『中村キース・ヘリング美術館開館15周年記念展:混沌と希望』を5月14日(土)〜2023年5月7日(日)に開催。新たに収蔵する作品『無題』(1984年)を中心に、コレクションから約150点の作品を展示する。

開館した年に開催された展覧会『混沌から希望へ』のコンセプトをひもとき、当時のヘリングの活動から現在の私たちが生きる世界が抱える問題に向き合うヒントを見いだそうとする試みだ。

Keith Haring
Photo: Untitled (1988), ©Keith Haring Foundation

ヘリングは、エイズに感染して自身がひどく大きく動揺していた時期にあって鮮やかで躍動感ある作品を生み出し、混沌(こんとん)とした時代に生きながらも愛や希望を訴える作品を制作し続けたその才能は、高く評価されてきた。エイズの合併症が原因で、31歳の若さで他界した後も、アーティストやLGBTQ+の活動家として彼が残してくれたものの価値が損なわれることはないだろう。

Keith Haring
Photo: Untitled (Subway Drawings ), ©Keith Haring Foundation

現在の世界は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックやウクライナ問題などの問題に直面している。この展示は、1980年代にヘリングが描いた、躍動感あふれるポップアートを通して、2022年を生きる私たちが、より良い未来のための手がかりを模索する試みとなるだろう。

中村キース・ヘリング美術館開館15周年記念展:混沌と希望』の詳細はこちら

原文はこちら

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