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「DIC川村記念美術館」が六本木の国際文化会館へ移設

建築ユニットのSANAAが「ロスコ・ルーム」を設計

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Time Out Tokyo Editors
DIC川村記念美術館
画像提供:DIC川村記念美術館(撮影:渡邉修)
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1990年の開館以来、千葉県佐倉市で活動してきた「DIC川村記念美術館」。2025年3月末をもって休館予定の同館は、今回、六本木の「国際文化会館」が建設する新西館へと移転することを発表した。

この移転は、DIC株式会社と国際文化会館が、アート・建築分野を起点とする協業に合意したもの。卓越した戦後アメリカ美術を中心とする20世紀美術品を所蔵するDIC川村記念美術館は、マーク・ロスコ(Mark Rothko)の『シーグラム壁画』の7点全てを移設する。

2008年にDIC川村記念美術館に増築された部屋の一つで、ロスコ作品だけを展示する常設展示室「ロスコ・ルーム」は、新たに開設。建築設計を手がけるのは、プリツカー賞を受賞したSANAAだ。自然と建築の融合、歴史の継承と新しい風景、知的対話・文化交流を生み出す空間という3つのコンセプトを建築として具現化できるよう設計するという。

新西館では、「ロスコ・ルーム」を共同運営し、アート・建築の力によって民間外交・国際文化交流を推進する公益プログラムの充実を図っていく。開業予定日などは今後発表予定だ。

都心でありつつも緑豊かな環境に恵まれ、アートや文化、歴史が調和する特別な空間である国際文化会館。この敷地を生かした本移設は、新たな芸術・文化的体験の創出が期待されるだろう。なお、佐倉の地で最後となるコレクション展「DIC川村記念美術館 1990–2025 作品、建築、自然」の会期は3月31日(月)まで。見逃さないでほしい。

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