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2018年以降、渋谷を中心にミュージックバーという形態の店舗が増えつつある。2021年7月、渋谷に登場したTHE HAPPYmAN CHEAKS Shibuya(ザ ハッピーマン チークス 渋谷、以下THmC shibuya)も都内有数のミュージックバーの一つ。ヒップホップからジャズ、ハウスミュージックなどのさまざまな音楽と、上質な酒のペアリングが楽しめる場所だ。
三鷹の串揚げバルの新店舗として2021年オープン
THmC shibuyaは、渋谷のイメージフォーラムから徒歩3分ほどの場所に位置する。三鷹で串揚げバルを営むザ ハッピーマン チークスの2店舗目として、今年オープンした。店内には7〜9人ほどが腰掛けられるバーカウンターに加え、オリジナルで特注したDJブースを設置。音楽を聴きにくる人から会話を楽しみにくる人まで、あらゆる人々が心地よく過ごせるようなサウンドシステムを設計している。
レギュラーDJだけではなく、単発企画のパーティーなども開催。幅広い年齢層のDJが登場するため、訪れるたびに新たな音楽との出合いが期待できる。
メスカルやテキーラの「おいしい飲み方」を提供
だが、THmC shibuyaの魅力は「新たな音楽との出合い」だけではない。「新たな酒との出合い」も期待できることは、特筆すべきポイントである。THmC shibuyaでプッシュしているのは、スピリッツとクラフトビール。特にメスカルとテキーラに関しては常にそれぞれ数種類ずつ用意していて、オーナーが製法や産地について勉強し、マエストロの資格を取得するほど注力している。定番メニューであるメスカルソーダ(700円から)はさっぱりとしていて飲みやすい。
国内では一般的に、テキーラやメスカルをショットグラスでストレートに飲むスタイルが普及しているが、THmC shibuyaではストレートはもちろん、ソーダ割りからカクテルまで「おいしい飲み方」を提案してくれる。
クラフトビールに関しても、スタッフがインポーターとコミュニケーションを交わしながら、常に世界中から個性的な銘柄を「ディグ」(DJがレコードを掘り探す行為を指す英語のスラングで、「掘る」の意味)している。ボトルビールは客同士でシェアするのもおすすめの飲み方だ。
そのほかのリキュールについても「永続性のある音楽カルチャーを店で発信するからこそ、持続性の高い製法の酒を取り扱いたい」」という理由から、オーガニックやハンドメイド製法によって生み出された種類を多く取りそろえている。時期によってラインアップは少しずつ変化するようだ。
しかし、くれぐれも前情報だけでハードルの高い店と捉えないでほしい。彼らが望むのは、訪れた人々の気分や好みをヒアリングし、音楽を聴きながら「今日の一杯」を楽しんでもらうことだ。料金は流通経路やレア度をふまえてやや高い料金のものもあるが、基本的にはかなり良心的だ。飲んだことのないメニューも試してみよう。
どうしてもスタッフに話しかける勇気がなければ、当日流れる音楽のイメージをもとに彼らが用意する『今日のスペシャルカクテル』を試してみよう。三鷹の店舗で仕込んだフードメニューが提供されることもあるので、見つけたらぜひオーダーを。
「音楽と酒の相互作用」に向き合うヴェニュー
スタッフはごくまれにバーカウンターを抜け、DJブースに立つこともある。音楽と酒の双方を熟知するオーナーは「おいしい酒を飲みながら聴く音楽には、自然とエフェクトがかかる」と語る。
彼らがクラブでもバーでもなくミュージックバーという形態を選び、イベントに寄り添ったスペシャルカクテルを用意するのも、そのエフェクト体験を波及させたいからこそ。この店が導入口になることで、「音楽×酒」のペアリングを楽しむカルチャーが広がることを期待したい。
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