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美しい城、ビール、そして「百塔の街」の異名をとる古都プラハ。チェコは活気ある文化の中で、素晴らしい時間を過ごせる国として知られている。そしてリモートワーカーにとっては、新たな拠点となる可能性が見えてきた。
チェコは最近、デジタルノマドビザを発給する国の仲間入りを果たした。場所を選ばずに仕事をできる幸運な人たちは、最大1年間チェコに住んで働く権利を申請できる。対象となるのは、オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド、韓国、台湾、イギリス、アメリカの国籍保持者だ。ただし、注意すべき点もある。デジタルノマドビザを提供しているほかの多くの国々とは異なり、一定の要件を満たさなければならないのだ。
チェコのデジタルノマドビザは、熟練したIT分野の専門家の不足を補うことを目的としている。外国の企業(従業員50人以上)に雇用されている人か、フリーランス(ただしチェコの営業許可の取得が必要)が対象となる。申請料はかなり安く2,500チェココルナ(約1万6,300円)で、ビザの有効期限は1年だ。
今回の制度はもともと提供されてきた「Zivno」ビザを、より手の届きやすい形に推し進めた新たな選択肢とも言えるが、いくつかの点に気をつける必要がある。
申請の資格を得るためには、自然科学、技術、工学、数学の学位を取得しているか、IT業界で3年以上の実務経験があることが必要。また、チェコ人の平均賃金の1.5倍以上、つまり月額6万530チェココルナ(約39万5,800円)以上の収入があることも要件となっている。
もし年間183日以上チェコに住むことを選ぶ場合は、法律上、納税をする居住者と見なされる。そのため、もともとの居住国との間での二重課税を調整する制度にしたがって、チェコへの納税が必要となる可能性も。ビザの期限である1年を超えて滞在したい場合は、滞在許可を申請する必要がある。家族を同伴するためのビザは申請できるが、労働は許可されない。
条件を満たし移住を望む場合は、チェコ政府の公式ウェブサイトをチェックしよう。
残念ながらテクノロジー、数学、自然科学の分野に恵まれなかった人たちは、スペインとポルトガルを検討してみては。ヨーロッパでもこの2カ国では、ノマドビザの発給に当たって業界が限定されていない。
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『The Czech Republic is the latest country to launch a digital nomad visa(原文)』
『必要最低収入のハードルが低さ魅力、コロンビアのデジタルノマドビザ』
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