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よく言われる(そして真実である)が、ニューヨークは小さな地区が集まってできた都市(a city of neighborhoods)である。このことは地場のビジネスが発展しやすい環境の創造、アメリカ最大の都市であっても人間的に物事が進められるスケール感の提供といった、さまざまなプラスの効果をもたらしている。ただ、あまりポジティブでない側面もないわけではない。それは「隣人同士の争い」というシンプルな言葉に集約される。
一つの都市に地区がたくさんあればあるほど、「最高」や「最悪」を決めてみたり、「良くなっている」や「衰退している」といった切り口で場所を比べたりするものだ。また、ここはつまらない略語で呼ぶべき(例えば「BoCoCa」)だとか、そこは常にフルネームで呼ぶべき(Prospect Lefferts Gardensの皆さん、ありがとう)だとかといった意見が交わされることもある。
タイムアウトが2021年10月上旬に発表したランキングでは、チェルシーがニューヨークで最もクールな場所に選ばれた。この結果は、世界中の2万7000人以上の都市生活者を対象としたアンケートとタイムアウトの編集者やライターが持つ地域についての専門的な知識に基づいたものだ。驚くことではないが、この結果に対するリアクションは多く、チェルシーについての賛否両論が起こっている。
では、ニューヨーカーはチェルシー以外のどこをクールだと思っているのだろうか。ニューヨークにある5つの行政区(ボロー)のそれぞれで「最もクール」と「その次にクール」と投票された場所をリストしてみた。
マンハッタン
最もクール:チェルシー
次にクール:ウエストビレッジ
ブルックリン
最もクール:ウィリアムズバーグ
次にクール:ブルックリンハイツ
クイーンズ
最もクール:アストリア
次にクール:フォレストヒルズ
ブロンクス
最もクール:フォーダム
次にクール:ペルハムベイ
スタテンアイランド
最もクール:リッチモンドタウン
次にクール:エルティングビル
このリストには「納得」と「意外」が混在している。しかし、今年の調査の熱気と反響を考えると、ニューヨーカーが自分の住む地域をとても大切に思っていることは間違いない、ということだろう(ランキング全体の中で、それが最も驚きが少なかったことかもしれない)。
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