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チームラボプラネッツで空中に咲くランに埋没する新エリアが登場

7月2日からスタート、自然のコケを使った超大型庭園作品も見逃せない

テキスト:
Genya Aoki
チームラボプラネッツ
『Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体 / Floating Flower Garden: Flowers and I are of the Same Root, the Garden and I are One』
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自然とデジタルが融合した新たな境地にチームラボが到達した。開業3周年を迎える豊洲のチームラボプラネッツ トウキョウ DMMは、2021年7月2日(金)から、2つの大型庭園作品を加えた新エリア『Garden Area』をオープンする。

新しい2作品は、1万3000株を超えるランの花や本物のコケを使用した庭園となっており、自然光が空間内に取り入れられていることにより、日中と日没後では違う様相を見せるアート作品だ。

1つ目の作品のタイトルは『Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体 / Floating Flower Garden: Flowers and I are of the Same Root, the Garden and I are One』。生のランを1万株以上使用し、花々が立体的に空間を埋め尽くす塊であると同時に、秘密の花園のような庭園でもある。

チームラボプラネッツ
『Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体 / Floating Flower Garden: Flowers and I are of the Same Root, the Garden and I are One』(Photo: Kisa Toyoshima)

花は人がいる場所では上昇していき、人がいなくなればまた下がっていく。始めは空間が花々で埋め尽くされているので、美しい花の壁のように見える。しかし、花が上がっていくことで、人がいる場所に空間が生まれ、観客は花で埋め尽くされた立体の中を、自由な方向にゆっくりと歩き回ることができるのだ。1カ所にとどまれば、周りが花に包まれた空間になり、まるで自分が花の世界と一体化するような没入体験ができるだろう。

空中に咲き誇る花々は、ラン科の着生ラン。着生ランは土のない場所で生き、空気中から水分を吸収する。この作品の花々は空中で生きており、日々成長するなかで、つぼみはやがて咲いていく。それぞれのランの表情や香りなど、実際のランでしか味わえない感覚も同作品「ならでは」だ。

また、昼と夜では全く異なった景観と香りになる点も注目してほしい。花々は種類ごとに、パートナーの昆虫の行動する時間に合わせて香りが強くなる時間が異なる。そのため、作品空間は朝、昼、夜と空間の香りが刻々と変わっていくのである。夏の時期は、夜の方がより濃厚な香りをまとうそう。

チームラボ プラネッツ
『呼応する小宇宙の苔庭 - 固形化された光の色, Sunrise and Sunset / Moss Garden of Resonating Microcosms -Solidified Light Color, Sunrise and Sunset』(Photo: Kisa Toyoshima)

2つ目の新作は『呼応する小宇宙の苔庭 - 固形化された光の色, Sunrise and Sunset / Moss Garden of Resonating Microcosms -Solidified Light Color, Sunrise and Sunset』と題された屋外の大規模庭園。自然のコケと鏡面のような銀色に輝く無数のovoid(卵形体)が広がり、周囲には雲海が立ち込めている。

卵形体は触ることができ、押されたり風に吹かれたりして倒れると、音色を響かせ自ら立ち上がるようになっている。それだけでなく、周辺の卵形体も次々に呼応し、同じ音色を響かせながら連続していく。風が静かで人々が何もしない時は、ゆっくりと明滅を始めるインスタレーションのような作品だ。

チームラボプラネッツ
『呼応する小宇宙の苔庭 - 固形化された光の色, Sunrise and Sunset / Moss Garden of Resonating Microcosms -Solidified Light Color, Sunrise and Sunset』

同作品も昼と夜では全く異なる作品へと変貌する。夜は乱立している卵形体が61色の「固形化された光の色」を発し、今までに見たことのない「新しい色」に変化していく。まだ人類が名前をつけていない極彩色に囲まれると、不思議な感覚を覚えるだろう。

この2作品が加わったことで、裸足で水中を歩く夏季限定の展示などを含めて同館は計9作品による「水に入るミュージアムと花と一体化する庭園」になった。体ごと作品に没入することで、体と作品との境界を曖昧にし、世界との境界のない新しい関係を感じてみてほしい。

チームラボプラネッツ トウキョウの詳細情報はこちら

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