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アメリカの食材や食文化に触れ、アメリカの食を広く楽しんでもらうことを趣旨としたフードイベント「テイスト オブ アメリカ 2023」が2023年4月16日(日)まで開催中だ。アメリカ大使館農産物貿易事務所が主催し、都内を中心としたレストランやスーパーマーケット、アメリカ系食品企業との協力のもと、都内を中心に30店舗以上のレストランで、アメリカ食材を使ったスペシャルメニューが食べられというものだ。
もともとアメリカ料理を提供しているレストランはもちろんのこと、「ラ・ブリアンツァ」(イタリアン)、「オルガン」(フレンチ)など、アメリカ以外の国の料理を提供する店が参加している点も興味深い。また、「ナショナル⿇布」(広尾)、「⽇進ワールドデリカテッセン」(麻布十番)では、期間中アメリカ食材を強化して販売する。
そもそもどんなアメリカの食材が食べられるのだろうか。1月末に行われた、メディア向けのキックオフイベントでは、東京の約2倍もの日照時間に恵まれるカリフォルニアの太陽を浴び成熟したレーズンや、ニューヨークやオレゴンのワインなど、キックオフイベントではさまざまなアメリカ産のプロダクトを楽しむことができた。今回のキックオフイベントで初めて知ったのだが、アメリカは世界最大のチーズ生産国で、600を超える種類、タイプ、スタイルのチーズが作られているという。600とは、一生かけても食べ尽くせそうにない。
カリフォルニア州でもっとも多く栽培されているという中粒種の米「カルローズ」は、今回、初めて知った食材だ。独特の噛み応えがあり、リゾットやパエリアなどはもちろん、スープやスイーツにも利用できる。そして言わずもがなだが、世界有数のトウモロコシ・大豆の産地であるアメリカは、畜産の先進国。広大な牧場でのびのびと飼育され、新鮮な穀物飼料を食べて育つアメリカンビーフ、大きな豚舎の中で飼料から一貫して育てられるアメリカンポークが美味しくないはずないのである。
なかでも筆者のなかで強く印象に残ったのが、オーガニックのデーツシロップだ。デーツとは日本で言うところのナツメヤシのこと。商品の説明書きによると、「その果実には生きるのに必要な鉄分、カルシウム、カリウム、ミネラルや食物繊維がたっぷりつまって」いて、また、グルテンフリーで、ベジタリアン、ヴィーガン、ハラールにも対応していることもあり、中東ではラマダン(断食)明けに食されることも多い。GI値も低く、ダイエット効果も期待できそうだ。試食させてもらったが、濃厚でありながら軽やかな甘味があとをひく。米国オーガニック・トレード協会のスタッフによれば、ヨーグルトやトースト、パンケーキにつけるのはもちろん、煮物の隠し味に使うのもおすすめだとか。たしかに様々な用途で活用できそうだ。
また、キックオフイベント当日は、アメリカで、レストランを経営した経験を持つ、「ラ・ブリアンツァ」のオーナーシェフ奥野義幸による調理デモンストレーションを実施。アメリカンポークを具材にしたタコスが振舞われた。
国土面積も広く、世界有数の他民族国家であるアメリカのどんな食材が、どのように調理され、振舞われるのか期待が高まる。「久しぶりにアメリカ旅行をしたい!」という欲求も満たしてくれそうだ。
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