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2022年5月28日、下北沢でビール好きに人気を博したクラフトビール量り売り専門店、タップアンドグロウラー(TAP&GROWLER)がセルフタップでビールが注げる店、タップアンドタンブラー(TAP&TUMBLER)を恵比寿にグランドオープンした。
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オーナーの金井圭司は、2018年にタップアンドグロウラー下北沢店を開店。日本ではまだ珍しかったビールの量り売りをいち早く導入し、業界から一躍注目を集めた。渋谷にある2店舗目のタップアンドクロウラー(TAP&CROWLER)も軌道に乗り、今度は感度の高い大人が集まる恵比寿で、セルフタップという新しい切り口の店舗を展開することを決意したという。
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インダストリアルな雰囲気の広々とした店内には、気軽にスタッフとの会話ができるカウンターのほか、ラフな立ち飲みのテーブルもそろい、テイクアウトと角打ちの両方が楽しめる。
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クラフトビールは常時15タップをラインアップ。全て国産ブルワリーから直に仕入れており、その季節に出回る限定ものにこだわっている。さらに、タップには二酸化炭素と窒素の混合ガスを利用することで、なめらかできめ細やかな泡を実現しているというのだからクラフトビール好きにはたまらない。
量り売りは1オンス(oz)から可能で、自分の好きな量だけ注げる。試飲するように少しずつ味わえるので、飲み比べもしやすく、マニアはもちろん、自分好みの味を見つけたい初心者にもおすすめだ。
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ちなみにクラフトビールの量をカウントする時に表示されるのはoz(オンス)という単位。イギリスでは約28.41ミリリットル(ml)のことを指すと覚えておくといいだろう。
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入店時に渡される独自の「POUR カード」で精算ができるのもユニークな点だろう。好きなビールを見つけたら、その名前が書かれた電子画面の下の部分にカードをかざそう。こうすることで、タップでビールを注ぐ準備が整う。
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カードをセットしたら入店時にカードとともに渡されたグラス(500ml)を洗浄機械である「リンサー」に置き、洗浄しつつ中を冷水で冷やしたら、いよいよタップにグラスをセット。グラスは持ち込みもOKだ。自分の塩梅で好きなだけビールを注ごう。好みで泡の量が調整できるのもうれしい。
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取材時はタップアンドタンブラーオープン記念として作られた『INKHORN BREWING 』(インクホーン ブルーイング) の『α RECORD』(アルファレコード)(1オンス84円)をセレクト。ホップオイルをたっぷり使用しているところが特徴的なヘイジーIPAだ。マンゴーやパイナップルを感じさせる南国フルーツのようなアロマ、オーツ麦のなめらかなボディ感が残る1杯。重過ぎず軽やかな飲み口も心地よい。
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さらにロースト香がほどよい、『麦雑穀工房』の『Ogawa Porter』(小川ポーター)(1オンス76円)もオーダー。ビジュアルは真っ黒で苦みもしっかりと感じるが、後味は見た目と反してすっきりとしたブルーワリ―を代表する黒ビールである。
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定番のビールがなく、訪れる度にその季節ならではのビールが楽しめるのも同店の魅力だろう。その度に直感で選ぶことで乾杯する楽しさも倍増するはずだ。
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店内には手軽につまめるスナック類も用意しているがフードは持ち込みOK。近隣の店で食べたい料理を購入して訪れるのもいいだろう。
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テイクアウト派は、再利用できるサステナブルなグラウラーを購入し、自宅で店の味を満喫するのもおすすめだ。サイズは約0.9リットルの32ozと約1.8リットルの64ozの2サイズ展開。全店で購入できる2種のグラウラーのほか、この店舗でしか手に入らない最新デザインもそろう。
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洗練された恵比寿という街で「友人宅のように大人がくつろげるサードプレイスを目指す」と金井は話す。その言葉の通り、同店は肩肘張らずに乾杯できるオープンな場所だ。気軽にセルフタップでビールを注いで、飲み比べを楽しんでみては。
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