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あまり注目されてなかったかもしれないが、2020年11月、オーストラリアのニューサウスウェールズ州議会は、『飲酒法改正(24時間経済)2020』という、今後シドニーの街の様子を変える重要な法案を可決した。
この法案の目的は、シドニーのナイトタイムエコノミーを何十年にもわたって停滞させてきたハードルの一部を取り除くこと。バーやパブなどのヴェニューは今後、煩わしい手続きや不必要なコストを減らすことができる。その結果、例えば、簡単に音楽ライブの開催が実現できるようになり、小さな店であっても特定の状況で未成年が入店することが可能になるので、家族連れが訪れやすくなる。
サウス・ウェールズ州投資・観光担当大臣であるスチュアート・エアーズは、「これは素晴らしいニュースであり、コミュニティーにとっても大きなメリットがあります。この変化は、ビジネスの繁栄と成長に力を与え、消費者により多くの選択肢を提供するのです」と述べ、この法律が、良くない状況から抜け出そうとしているシドニーのナイトライフ、そして経済をブーストさせることに寄与できるとに自信を見せた。
法改正のために戦ってきた支持団体、ナイト・タイム・インダストリーズ協会の会長であり、タイムアウトオーストラリアのマネージングディレクターでもあるマイク・ロドリゲスは「シドニーにとって素晴らしいスタートだが、今回の法案通過は、終わりの始まりにはほど遠い。山火事、ロックダウン、景気後退を経験したこの1年から、業界が立ち直るのをサポートするために、我々にはまだやるべきことがたくさんある」と語っている。
シドニーにおけるナイトライフと24時間営業の可能性は、継続的な政府の政策によってこれまで妨げられてきた。しかし、6年間多くの店舗の深夜営業を停止に追い込んでいた最悪のロックアウト法が、2020年1月についに廃止となった。
この画期的な出来事が起きて以来、ニューサウスウェールズ州政府はシドニーのナイトライフに関する立場を一転。シドニーのナイトタイムエコノミーを立て直すために、いくつかの取り組みが進められている。その中に含まれるのは、街灯の大規模な改修、公共交通機関の終夜運転、そして、シドニーのナイトタイムエコノミーの代表となり、シドニーの人々が日没後にさまざまなことを楽しめるように奮闘する闘士となる、ナイトメイヤー(夜の市長)の任命が含まれている。
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