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前代未聞の状況の中開催された『東京オリンピック・パラリンピック』だが、競技や開会式と閉会式など、期間中に何が最も心に残り、この大会が残したレガシー(遺産)とは何だったのだろうか。
東京オリンピックについて英語版読者に向けたアンケート結果を以前紹介したが、今回はパラリンピックについての読者アンケート結果を発表する。
なお、アンケートは2021年9月14日から27日まで実施。タイムアウト東京英語版の読者約100人(うち日本在住者53%、海外在住者47%)から回答を得た。
障がいに対する認知を深めるための重要なイベント
調査の結果、大多数が「障がいに対する認識を高め、偏見をなくすための重要なイベント」だと考えていることが判明した。
日本在住者は「大会を再延期または中止すべきだった」(41%)と否定的な意見だったのに対し、海外在住者は2%のみであった。そして、海外在住者は「コロナ禍に世界を一つにした高揚感のあるイベントだった」(71%)と考えており、日本在住者の53%もそれに同意している。
東京はベストを尽くして大会を実施した
しかし、「パラリンピック全体としてどうだったか」という質問に対しては、半数近くが「コロナ禍にもかかわらず、東京は最善を尽くした」(46.8%)と回答。
報道は少なかったがほとんどの人が観戦していた
パラリンピックを「毎日見ていた」(40.6%)、「一部の競技だけ見た」(32.3%)など、72.9%の人が何らかの形でパラリンピックを見ていたことが分かった。
しかしオリンピックに比べて、パラリンピックはテレビやインターネットでの報道が十分でないと付け加えているのが目立った。
アスリートの活躍が一番のハイライト
大会でのベストシーンについて尋ねたところ、大多数(64%)の人が「アスリートの活躍」と回答。次いで「競技そのもの」(56%)、「開会式と閉会式」(32%)となった。
大会の全体的な感想はポジティブだった
本大会のレガシーに関する質問に対して、54%が「どんな困難も乗り越えられることを示してくれた」と回答。50%の人が「コロナ禍に元気づけられた」と感じ、46%が「東京や日本がもっと国際的なイベントを開催すべきだということを示した」と答えた。
日本がもっと多様性のある国になることを期待
世界最大のスポーツイベントによって、いくつかの重要な教訓を得た。「日本が今後改善していくべきこと」を尋ねた結果、50%が「より多くのバリアフリー施設を作り、アクセスしやすくする必要がある」「多様性をもっと重視するべき」と回答した。
また、持続可能な社会の実現に向けて前進しているが、46%が「環境にやさしい国になるためにはまだまだ努力が必要」と考えている。
そのほかには「日本国内での国際言語サポートの充実」(40%)、規制も徐々に緩和されつつあるが「観光客のための国境の再開」(34%)を望む声が挙がった。
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