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大阪・関西万博と同時、一大アート展「Study:大阪関西国際芸術祭2025」が開催

安藤忠雄や黒川紀章建築など街全体がアートの舞台に変貌

テキスト:
Genya Aoki
Study:大阪関西国際芸術祭2025
画像提供:株式会社アートローグ「Reshaped Reality 彫刻展」2017年 アルケン現代美術館(デンマーク)での展示風景
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2025年、大阪が世界中の注目を集める6カ月間。「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)の開催に合わせ、街全体がアートの舞台となる「Study:大阪関西国際芸術祭2025」が、2025年4月13日(日)から10月13日(月)まで開催される。

Study:大阪関西国際芸術祭2025
画像提供:株式会社アートローグ安藤忠雄が美術館として建築、1994年に完成した「大阪文化館 天保山」

この芸術祭では、安藤忠雄建築の「大阪文化館 天保山」、黒川紀章建築の「大阪国際会議場」をはじめ、西成・船場・JR大阪駅エリアなど、大阪市内一帯がアートスポットに変貌し、国際的な芸術家たちの作品を展示する。

中でも注目は、大阪文化館・天保山で開催される「Reshaped Reality(仮)」展だ。ドイツの研究機関と共同で企画されたこの展示では、ハイパー・リアリスティック彫刻を通じて「人間とは何か」を問いかける。ジョージ・シーガル、パトリシア・ピッチニーニ、メル・ラモス、ロン・ミュエックなど、世界的に著名な芸術家の作品が集結する予定。彼らの驚くほどリアルな人体彫刻は、鑑賞者に強烈な視覚的体験をもたらすだろう。

また、大阪国際会議場では、日韓合同の国際アートフェア「Study × PLUS : Asia Art Fair」が7月21日(月・祝)から23日(水)まで開催される。最先端のデジタルアートから、現代美術、古美術まで、幅広いジャンルのアートが一堂に会する。ここでは、音楽とデジタルアートに包まれるようなイマーシブ空間でのショーをはじめ、人工知能(AI)やジェネラティブアートを駆使した新進気鋭の芸術家たちの作品が展示されるという。

Study:大阪関西国際芸術祭2025
画像提供:株式会社アートローグ釜ヶ崎芸術大学のアートに出会う日常に宿泊できる『Our Sweet Home』(森村泰昌×坂下範征)

西成エリアでは、地域に根ざしたアートプロジェクトが展開される。NPO法人ココルームを運営する釜ヶ崎芸術大学や、ファッションブランド「NISHINARI YOSHIO」が連携し、地域の歴史と現在を反映したユニークな作品群が街にあふれる。特に、美術家の森村泰昌と元・日雇い労働者の坂下範征によるコラボレーション作品「Our Sweet Home」は見逃せない。この作品は、釜ケ崎の日常をアートとして表現し、宿泊体験まで可能にするという画期的なプロジェクトになる予定だ。

Study:大阪関西国際芸術祭
画像提供:株式会社アートローグ同芸術祭vol3 の「ルクアイーレ」展示風景/野原邦彦作品『雲間』

さらに、JR西日本グループとの協力により、駅や関連施設でもアート作品が展示される予定。前回の芸術祭では、芸術家・野原邦彦の大規模インスタレーション作品『雲間』や、佐久間洋司監修による「拡張される音楽 Augmented Music」展が大きな反響を呼んだ。今回も同様に、日常の中でアートに出合える機会が増えそうだ。

芸術祭に先立ち、アートツーリズムの促進や、アフリカンアートの紹介プログラムなども計画されている。特にウスビ・サコがプロデュースするプログラムは見逃せない。

このほか、2024年10月には、カメルーン出身の現代美術家セルジュ・ムアングの「和フリカ ―第三の美意識を求めて―」展も京都で開催される。

同展は、大阪・関西万博と相まって、この地域を文化芸術の一大拠点として世界に発信する野心的なプロジェクトだ。半年にわたり、街全体がアートに包まれる大阪の姿は必見である。アートファンはもちろん、大阪の新しい魅力を発見したい人にもおすすめのイベントとなるだろう。

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