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2022年3月5日、青山にある都民の城にウクライナ支援パレードに参加する人々が詰めかけた。ウクライナ国旗のデザインをマントのようにまとった人や「NO WAR」「Save Ukraine」などのプラカードを掲げた人が列をなす。開始時刻の13時前には、国際連合大学の周辺をぐるりと一周するほどの人に。
デモ行進は、200人ごとの団体に分かれ、それぞれ十分に距離を取って国際連合大学前からスタート。表参道、原宿、宮下公園、渋谷駅というルートで、15時ごろ再び国際連合大学前に戻ってきた。4000人の参加者と、150人のボランティアが集結。日本在住のウクライナ出身者をはじめベラルーシ、ジョージア、パレスチナ、ロシア、ラトビア、フランス、アメリカそして日本といった多くの国の人々がウクライナの平和を願い、声を上げた。
主催は、NGO法人スタンドウィズウクライナジャパン(Stand With Ukraine Japan)。在日ウクライナ人のメンバーを中心としたウクライナのサポート組織で、2月26日には渋谷駅前で2000人規模のデモを実施した。今回のデモ行進の目的は「多くの人に今ウクライナで起きていることを伝えること、被害を受けている同国への人道支援寄付金のファンドレイズ」だと代表メンバーであるコヴァリョフ・ユリ(Kpvalov Yuri)とクリッシュ・オクサーナ(Kulish・Oksana)は話す。
「ハリコフ(ウクライナ第2の都市)が今、最も大きな被害を受けています。孤立状態になっている町や村が多く、すぐにでも食料や薬などの人道支援が必要です」とコヴァリョフ。「製品などが集まっても、輸送用の航空機が不足しています」とオクサーナが続ける。もしこうしたサポートに心当たりがある人は公式Instagramで詳細をチェックしてほしい。
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同デモにおける寄付は、複数の募金ボックスを設置して対応する。集められた寄付金はNPO法人クラヤヌイを通して、現地で働いている人々へ直接渡される。寄付や募金支援用の特設ウェブページも展開しているので、併せて確認しよう。
同デモのために秋田県から上京したウクライナ出身の女性は、2014年のウクライナ侵略の際に知人を亡くしており「戦争を一刻も早く止めてほしいから」と涙をにじませながら参加理由を語ってくれた。
このほか、ロシア出身の女性は「ロシア人はウクライナとの戦争を求めていません。ウクライナをサポートしたいという気持ちで参加しました」と話す。「参加してみると多くの日本人がいて、とてもびっくりした。また、プーチンの考えがロシア人の総意ではないと分かってくれている人が多かったのはうれしい発見でした」とコメントする。
行進は「戦争をやめろ、プーチンやめろ」などのシュプレヒコールのほか、ウクライナ国家が放送されるなど熱気に満ちていた。ここ日本でも、一刻も早い終戦を多くの人が願っている。
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