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もしあなたが高所恐怖症なら、今が目を離すべき時かもしれない。上の写真に写っているのは、恐ろしい「工学的偉業」といえる世界最長のつり橋、スカイブリッジ721だ。
2022年5月中旬に開通したこの橋の長さは721メートルで、高さは95メートル、そしてなんと幅はわずか1.2メートルだ。高所恐怖症でなくとも、この数字には戦慄(せんりつ)を覚えるだろう。
スカイブリッジ721があるのは、チェコ共和国東ボヘミア地方のマウンテンリゾートであるドルニー・モラヴァ。イェセニキー山脈のふもとの渓谷にまたがっていて、スラミェンカ山とクルム山をつないでいる。眼下に見えるのは、ムリンスキー川だ。文字通り、驚くほど美しい自然の中に壮大な建築物が完成したといえる。
この橋が世界一長いつり橋になるまでは、2021年に完成したポルトガルのアロウカ516(全長516メートル)が、このカテゴリーのタイトルホルダーであることを表明。しかし、2020年に開通したネパールのバグルング・パルバト・フットブリッジ(全長567メートル)つり橋が「真の世界一」であるという意見も多かった。いずれにせよ、スカイブリッジ721はどちらの橋よりも圧倒的に長く、「新しい世界一」となった。
恐怖を感じながら渡る以外にも、スカイブリッジ721では『ブリッジ・オブ・タイム』と題した教育的なトレイルツアーも楽しめる。2キロメートル、90分のコースで、1938年から2021年までの地域の歴史を紹介。ゲームや拡張現実体験も用意されている。
ドルニー・モラヴァのマウンテンリゾートは、それ自体も訪れる価値がある場所だ。夏はハイキングコース、マウンテンバイクコース、ジェットコースター、アドベンチャーパークなどで遊べることで有名で、冬はスキーリゾートとして人気。また、スカイブリッジ721の近くには「スカイウォーク」という55メートルのらせん状の通路があり、渓谷を見下ろす驚異的な景色を望める(怖さは若干軽減)。
スカイブリッジ721橋とドルニー・モラヴァについては、このウェブサイトで詳しく見ることができる。
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