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「下北沢国際人形劇祭」が初開催、チェコやイギリスの奇想天外な作品集まる

2月27日まで、下北沢で人形劇の祭典がいよいよ開幕

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
下北沢国際人形劇祭
画像提供:下北沢国際人形劇祭 事務局『道化恐怖症』 Opposable Thumb Theatre(イギリス)
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2024年2月21日、初開催となる「下北沢国際人形劇祭」がいよいよ開幕した。下北沢国際人形劇祭では、27日(火)までの1週間にわたって、さまざまな国の最先端の人形劇が上演されるほか、ワークショップやレクチャーなどが開催される。

古来、儀式や見せ物として洋の東西を問わず親しまれてきた人形劇だが、特にヨーロッパでは20世紀初頭のモダニズム演劇の興隆とともに、反主流派の演劇形式として注目され、「芸術」としての地位を確立させてきた。とりわけ戦後に発展してきた現代人形劇では、人形と人間が対等に出演したり、人形の代わりに日用品や抽象的なオブジェを用いたりなど、表現をますます先鋭化させている。

下北沢国際人形劇祭でも、世界で最も人形劇が盛んな国の一つであるチェコをはじめ、イギリスやドイツ、アイルランド、スロベニアから、見ごたえのある多種多様な作品が登場する。レフ・トルストイの「アンナ・カレーニナ」をモチーフにした「KAR」や、あらゆるものが段ボールでできた虚構世界から二人の道化がなんとか抜け出そうともがく「道化恐怖症」など、奇想天外な舞台作品が、メイン会場の「ザ スズナリ」で毎日上演される。

下北沢国際人形劇祭
画像提供:下北沢国際人形劇祭 事務局『KAR』 DAMUZA + Fekete Seretlek(チェコ/スロヴェニア)

子ども向けの無料公演として、チェコの人形劇「カシュパーレクさんとハチャメチャかぞく」の野外上演も予定されている(雨天時は会場変更)。また、「下北沢アレイホール」では、朝食とともにアーティストのトークを聞ける「朝ごはん会(Breakfast Puppet Club)」も22日(木)〜27日の毎朝10時から11時に開催される。

日本でこれほどの数の人形劇作品が観られる機会もそうないだろう。あまり脚光を浴びることのない人形劇だが、人形劇だからこそ可能になる奇抜な演出や簡潔な表現を楽しんでほしい。

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