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渋谷VISION、Contactが2022年9月に営業終了

音楽カルチャーの発信拠点が再開発のため入居ビル取り壊しに

テキスト:
Nozomi Takagi
SOUND MUSEUM VISION
Photo: Sound Museum Vision
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2022年9月、渋谷・道玄坂屈指のナイトスポットが営業を終了することが決定した。音楽文化の発信拠点として、ダンスミュージックを中心に国内外多くのアーティストを招聘(しょうへい)してきたSOUND MUSEUM VISION(サウンド ミュージアム ヴィジョン、以下Vision)とContact(コンタクト)という2つの施設が、歴史に幕を閉じることとなった。

contact
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再開発事業に伴いグローバル・ハーツ運営のイベントスペースが営業終了へ

2022年3月24日、両店舗の運営元であるグローバル・ハーツは「株式会社グローバル・ハーツよりお知らせ」と題したアナウンスを、公式ウェブサイトにて発表。各店舗が入居している新大宗ビル1、2号館、4号館が、「渋谷区道玄坂二丁目南地区第一種市街地再開発事業」の施行に伴い取り壊しになることがリリースされた。

上質な音楽体験ができる国内屈指の「大箱」として、国内外から実に多くの支持を集めていたVISIONとcontact。これらの店舗は、それぞれ2022年9月中に最終営業日を迎える。

音楽文化の発信拠点である2つの「大箱」

2011年、道玄坂の中心にオープンしたVISIONは、2022年9月3日(土)に最終営業日を迎えることが決定した。300坪という大きな敷地の中は複数のラウンジ、フロアで構成。メインフロアのGAIAにはオーダーメイドのオリジナルサウンドシステムが搭載されていた。

同じく9月17日(土)に最終営業日を迎えるConactは2016年4月、音楽文化の発信拠点として、道玄坂の地下にオープン。駐車場の脇にある階段から地下を降りると、4つのフロアで構成された会場が広がる。

いずれもハウスやテクノをはじめとするダンスミュージックイベントを数多く開催し、世界中のトップDJから気鋭の国内アーティストに至るまで、ありとあらゆるプレイヤーが伝説を残してきたヴェニューだ。

contactでは2022年4月22日(金)、23日(土)に、3年ぶりとなる最後のアニバーサリーパーティーが開催される。第1夜にはDJとライブアクトによる豪華なラインアップが集結するほか、第2夜にはパンデミック以降初の海外アーティストとなるDJ Harveyの出演が決定。両日ともにcontactと縁の深いプレイヤーがそろう。

SOUND MUSEUM VISION
SOUND MUSEUM VISION

最終営業日までの約半年間もパーティは続く

いずれも最終営業日まで、残すところわずか半年ほどとなってしまった。しかし、最終営業日までの限られた期間のなかで、現在も数多くの素晴らしいパーティーが企画されようとしている。

文化の発信地としての大事な場所がなくなってしまうことを悔やむ声も多い。コロナ禍という状況だからこそ、積極的に足を運ぶことは難しいかもしれない。

だが、いずれの店舗も検温やアルコール消毒やスタッフのマスク着用、空調管理などの対策は行っている。体調に余裕がある人は、ぜひリアルなヴェニューの空気を直接肌で感じ、目に焼き付けてほしい。最後の一日を迎えるまでの約半年間を全力で享受しよう。

なお、グローバル・ハーツ公式によると、現在新たな店舗をオープンするためのロケーションを探しているという。各店舗の移転先などは随時アナウンスしていく予定だ。今後は名古屋や福岡へのDJ BAR出店も検討しており、情報提供も募っている。

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