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ライブハウスやクラブが立ち並ぶ渋谷のカルチャーゾーン、道玄坂。2021年6月21日、若者から大人まで、さまざまな人が刺激を求め集まるこの街に、「食とエンターテインメント」をテーマにした渋谷半地下酒場がオープンした。
オープン以来、連日多くの客でにぎわう渋谷半地下酒場は、誰もが気軽に楽しむことができる酒場であり、音楽イベントやフリーマーケットなどの催しを提供する場でもある。まさに渋谷の道玄坂という場所を凝縮したような居酒屋だ。
アーティストとのコラボレーションで五感を刺激
駐車場だった場所をそのまま生かして「半地下酒場」と名付けられた店内は、オープンエアで開放的な空間。最大100人収容可能という、渋谷では貴重な大箱の店だ。手がけるのは、アパレル業界出身で現在は渋谷百軒店のうどん酒場 萬斎とバーながさきのオーナーでもある今井洋と、ファッション業界で活躍する添田慎也。
駐車場の無機質な空間はそのままに、椅子とテーブルだけのシンプルな作りによく映える装飾やグラフィックは、庭師、盆栽作家の濵本祐介、タトゥーアーティストのLEN、グラフィックデザイナーの山木真らとのコラボレーションだ。
思わず足を止めてしまう看板は、濱本、LENがデザイン。どことなく漂う怪しげな雰囲気が道玄坂という街にマッチしている。
庭師、盆栽作家の濵本による盆栽は、コンクリートジャングルにも不思議となじむ存在感。つい目を奪われてしまう。
ステッカーやマッチは人気のグッズだ。グラフィックデザイナーの山木が手がけるちょうちんのマークやマッチ箱の力強さと遊び心のあるデザインは、渋谷半地下酒場を象徴する作品に仕上がっている。
今後もさまざまなアーティストとのコラボレーションやポップアップ、ワークショップなどを計画。グッズの制作、販売でアーティスト活動を応援する仕組みは、アパレル業界出身の2人だからこそのアイデアだ。
誰もが気軽に楽しめるバリエーション豊富なメニュー
ビールやハイボールはもちろん、ナチュールワインや日本酒、オリジナルの瓶漬け酒といった豊富なドリンクメニューは、幅広い年代の人が楽しめる渋谷半地下酒場の魅力の一つ。
50種類以上を試して厳選したという5種類の瓶漬け酒は、気軽に楽しんでもらいたいという思いから550円(+税)という手頃な価格設定。漢方酒をサワーにした『半地下瓶瓶サワー』は、漢方特有の臭みが全くない。程よい苦味と爽やかな炭酸が癖になる味だ。
居酒屋の定番ともいえる煮込み『ハンチカ煮込み』(480円+税)。甘い煮込みではなく少し塩味を効かせた大人な味わいが特徴だ。また20回以上の試食会から厳選されたこだわりの定番メニューに加え、週替わりのメニューも提供。いつ訪れても飽きのこないラインアップとなっている。
「#半地下でいっか」ちょうど良さを追求
店の公式Instagramには「#半地下でいっか」というハッシュタグが投稿されている。ジャンルにとらわれない居酒屋メニューは、「なんでもあるしそこそこうまい、価格も気軽だし半地下に行くか」と、気軽な気持ちで店に足を運んでもらうため。目的もなくフラッと、適当に入れるちょうどいい店にしたいという願いが込められているそうだ。
年齢、性別、趣味嗜好(しこう)もさまざまな人が集まり、五感を刺激する「食とエンターテインメント」を届ける渋谷 半地下酒場。渋谷の新たなカルチャー発信のスポット、そして「憩いの場」となりそうだ。
テキスト:阿部仁美
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