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かき氷の火付け役ともいわれる千駄木の名店「ひみつ堂」で、季節限定メニューとして、クリとカボチャの相がけ「くりんぷきん」(1,900円、以下全て税込み)が始まった。
同店は旬の果物を中心に約30種類のかき氷メニューを提供しており、平日でも行列を作る人気店だ。しかし、手動の氷削りから蜜がけ、サーブまでの見事なスタッフのリレー作業によって、注文してわずか5分ほどで客に提供される。まるでラーメン店のような回転率なので、行列にひるまずぜひチャレンジしてみてほしい。
「くりんぷきん」に使用するカボチャは、フードプロセッサーで滑らかにしたペースト状で、素材本来の優しい甘さが特徴だ。全体にかけられた自家製のキャラメルソースと絡めて食べると、甘さの中にほのかな苦みがミックスされ、大人な味わいに変わる。
クリは、毎朝スタッフ総出で手むきしているものなのだとか。牛乳と砂糖で1時間ほど煮詰め、フードプロセッサーで粗びきにする。砂糖は控えめで、栗本来の濃厚な味わいが楽しめる。スムージーなカボチャとホロホロとしたクリの実という、食感のコントラストを堪能しよう。
同店の最大のこだわりともいえる氷は、手動削り機ならではの絶妙な不均一さで、ふわふわとシャキシャキの食感が両方楽しめる。蜜と氷の間にかけられた練乳の甘さがふわっと香り、喉の奥で優しく溶ける。
氷の上にぽってりと乗った生クリームは、しつこさのない箸休めのような存在で、まろやかな甘さが癖になる。ぜひ、かき氷と一緒にたっぷりとスプーンにすくって食べてほしい。
生クリームの上には甘みの詰まった渋皮煮がトッピングされており、見た目も味わいもまさに秋を凝縮したような一品。盆からあふれるほど大きなビジュアルもインパクト抜群だ。
また、同時期の朝限定で提供している「栗三昧」(3,200円)も、今しか食べられない人気メニューだ。蜜は「くりんぷきん」よりさらに濃厚で、氷のトップには濃厚なクリのクリームと渋皮煮が乗っている。メニュー名の通り「栗三昧」の一品。取り置きができるので、運が良ければ「栗三昧」を事前に予約しておける(その日に取り置きができるメニューは公式X(旧Twitter)で告知。なお席の予約はできない)。
どちらの商品も販売は11月中旬ごろまで。また、年末年始にも、冷凍したものを少量提供する予定だ。
秋の初旬からは、程よい空調設定や温かい麦茶を無料で提供するなどして、かき氷を飽きず、体を冷やさずに、最後の一口までおいしく食べられる工夫を欠かさない。夏が繁忙期のかき氷だが、冬に食べるかき氷も格別である。
「こたつに入って味わうアイスみたいに楽しめるよう、店内を暖かくして待っています」と店長の大坂早希は笑顔で話す。おいしいだけではない、同店の魅力をぜひ感じてみてほしい。
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