ニュース

ニューヨークを象徴する音楽ホール、屋上に公園を設置

建設当時のビジョンをコロナ禍で再評価

Shaye Weaver
テキスト:
Shaye Weaver
Editor, Time Out New York
広告

ニューヨークを象徴する音楽ホールの一つである、ラジオシティ・ミュージックホール。実は1930年代の建設時に、屋上を公園にする計画があった。当時はかなわなかったその計画が、長い時を経て今、再び実行されようとしている。

同ホールの経営陣たちはつい最近、ロックフェラーセンターに屋外空間を増やすことになるこの屋上公園と10階建て部分に設置するスカイブリッジの建設について、ニューヨーク市歴史建造物保存委員会(LPC)から承認を得た。

この公園は、非対称にデザインされたランドスケープが特徴。南側に広がるのは、開放的な景色。敷地内には散策路が設けられ、周囲には背の高い植物が植えられる。さらに、ロックフェラープラザの眺めも抜群だ。公園とアベニューオブ・ザ・アメリカス1270番地は、ガラスの柵とブロンズ色が印象的なスカイブリッジが結ぶ。この屋上公園は、隣接するロックフェラープラザなどの周辺のビルからもアクセスできるようになるという。

 

Radio City Music Hall rooftop park rendering
Photograph: G3 Architecture


ロックフェラーセンターのマネージングディレクターであるEB・ケリーは、LPCの会議で以下のように述べている。「このプロジェクトは、ロックフェラーセンターの当初のビジョンに根ざしているものです。それは、緑とテラスをひと続きにした空間を作ること。新型コロナウイルスは、私たちが思っていた以上に屋外スペースの重要性を示してくれました。今こそ、それを推し進めるべき時なのです」

Radio City Music Hall rooftop park rendering
Photograph: G3 Architecture


ケリーによると、残念ながら未達に終わったが1930年代に同ホールが建設された際、屋上にフォーマルな庭園を設け、ほかのビルの屋上部分にある公園などと接続する計画があった。屋上には代わりに、バドミントンコートや卓球、チェス、シャッフルボードなどができるゲームテーブルを備えたスポーツガーデンが登場。1960年代から70年代は、ホールの従業員が使用するためのテニスコートが設置され、近年では何十年もの間、この場所は使われない広大なスペースとして残っていたという。

ニューヨーク市歴史建造物保存委員会は、この新しい計画を承認した際、「全く適切である」とコメントしている。計画の概要は、ここで見ることができる。

原文はこちら

関連記事

ニューヨークのロングアイランドシティに大規模開発浮上

ニューヨークのクイーンズ区アストリアで大規模再開発が実現か

ニューヨークに世界一高い「環境ビル」が誕生か?

トルコの建築事務所、ヘビを思わせる超高層ビルのデザインを発表

デザイン会社が提案、アフターコロナのニューヨークの緑な街並み

最新ニュース

    広告