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ニューヨーク・マンハッタンのキップスベイ地区に、理系学科が集まる最高水準の大学キャンパスが建設されることになった。予算規模は16億ドル(約2,223億円)で、2026年に着工し、2031年に完成する予定だ。
公式プレスリリースによると、このキャンパスにはハンターカレッジの看護学部と保健専門職学部、ニューヨーク市立大学(CUNY)の公衆衛生大学院と公共衛生科大学院、ボロウ・オブ・マンハッタン・コミュニティ大学のヘルスケアプログラム部門が集結。4500人以上の学生が、近代的な施設を利用することになるという。
ハンターカレッジのブルックデールキャンパスを建て替えて誕生するこの美しい施設は、「サイエンスパーク&リサーチキャンパス(SPARC)キップスベイ」と名づけられる。市、州、民間の投資によって運営され、ニューヨークのヘルスケアとライフサイエンス分野の発展を目指したプロジェクトと位置づけられている。
キャンパスには、学生向けの施設のほか、検診や予防医療、即日手術が可能な外来診療センター、シミュレーション・トレーニングセンター、商業オフィスとウエットラボの開発研究所、法医病理医のトレーニングセンター、医療・保健学専門の高校も建設される予定だ。
このニュースに関する公式声明で、ニューヨーク州知事のキャシー・ホークルは次のように述べている。
「このプロジェクトで市と合意できたことをうれしく思います。おかげでSPARCキップスベイは数千もの高収入雇用を創出し、教育への投資機会も増やし、この街のライフサイエンス分野の発展に大きく寄与するでしょう。そしてここが、『ニューヨークの奇跡』が生まれる場所になるのです。私の政権は、人の命を救うこと、ニューヨークを未来の変革の場の本拠地とすることに焦点を当て続けています。今回のプロジェクトで、この2つの目標を同時に達成できます」
知事とともに計画を明らかにしたニューヨーク市長のエリック・アダムスも、彼女の希望に満ちた気持ちに共感しているようだ。
「SPARCキップスベイは街の一角をライフサイエンス産業のための最先端の場所に変え、労働力開発、経済機会、公衆衛生がシームレスに統合された場所となります。このプロジェクトは企業を惹きつけ、ニューヨーカーを元気づけ、この街をこれまで以上に力強くよみがえらせることでしょう。今後30年間で250億ドル(約3兆4,736億円)の新しい経済活動がこの街にもたらされる見込みです」
SPARCキップスベイプロジェクトは、実は、同州が6億2000万ドル(約約859億)を投じて今後数年間に達成しようとしているライフサイエンス構想のほんの一部に過ぎないという。今後も、同分野における州の動向は注目に値するといえるだろう。
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