ニュース

新宿東口にカオスなクラブ横丁「龍乃都飲食街 新宿東口横丁」がオープン

DJパーティーも開催? 異次元な食のエンタメ施設に潜入

テキスト:
Aya Hasegawa
龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima
広告

2022年10月24日、新宿東口駅前にエンターテインメント系飲食街龍乃都飲食街 新宿東口横丁以下、「龍乃都飲食街」)がオープンした。同施設が位置するのは、半世紀を超えて親しまれてきた老舗ビアホールがあった大型物件。そのビアホールが入居していた1階部分と、コロナ禍により地下の店が空いたことを受け、「元祖ネオ横丁」といわれる「恵比寿横丁」「渋谷横丁」」を手がけた浜倉的商店製作所が、新たな横丁をプロデュースすることとなった。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

そう、「龍乃都飲食街」は、横丁のパイオニアが手がけた「キングオブ横丁」ともいうべき存在なのである。地下2階から地上階までに17の専門店が集結し、総席数はなんと1000。さらに、地上階は24時間営業だ(中2階を含む地上階は24時間営業、地下1〜2階は昼12時~翌8時までの営業)。 言葉では理解できる。が、いったいどんなことになっているのか想像がつかない。それじゃあ実際に見てこようではないかと、足を運んでみた次第だ。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

なるほど、新宿駅東口からすぐのところに、ド派手なネオンサインが目を引く飲食街が存在していた。まさに、現代の竜宮城だ。多くの人が「なんじゃこりゃ?」と不思議そうな顔で中をのぞいていく。 

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

施設の中に一歩足を踏み入れると、非現実感はさらにアップした。そう、ここは「龍の都」。天井の、圧倒されるくらいに大きな竜が出迎えてくれる。ギラギラのネオンに照らされた店内では、もはや時間の感覚は皆無。昼か夜かさえも定かではない。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

その中に点在する17の専門店は、魚介、鳥豚牛、寿司、鉄板焼き、中華、イタリアンなど充実のラインアップ。地下にはクラブのようなDJブースや大型ビジョンを囲んだエンタメ特化型店舗のほか、昼からカラオケが楽しめる店やVIPエリアなど、新宿らしさ全開の店もある。

さらに香港、博多の屋台や「韓国アイリッシュパブ」なんてコンセプトも存在するのだ。そんな空間では、国境の感覚さえ曖昧になってしまう。 一言でいえば、ぶっ飛んでいる。元の建物の建築様式を生かした、迷路のような作りにも冒険心を刺激された。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Keisuke Tanigawa
龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

「カオス」という言葉をこれほどリアルに感じたことはない。日本で生まれ育った筆者でさえ存分に異空間を感じるのだから、海外からのゲストには、さらに大きなインパクトを与えるのではないだろうか。

一度に全17軒を巡るのはさすがに難しいが、「横丁」に来たからには何軒かは攻めたいところだ。そんな思いを胸に、まずは地下に足を運ぶ。最初に席を取ったのは、貝尽くしの店「貝道」だ。メニューを広げ、思いのほか豊富なラインアップに驚く。

……いったい何度通えば、全制覇できるのだろうか。想像もつかない。間違いなく数日間、時間を要するだろう。とはいえ一部、ほかの店のメニューもオーダーができる。場所を移動しなくても、複数の店の料理が食べられるのだ。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

失礼ではあるが、食べ物が思いのほか本格的なことにも驚かされた。数々の横丁をプロデュースしてきた浜倉的商店製作所のノウハウが惜しみなく発揮されているのだ。生産者の顔が見える産直の野菜や魚も充実。東京では、なかなか目にできない、生マグロも楽しめる。「貝道」では、貝で取っただしの風呂にいくつもの貝が浸かっている「貝風呂」(2,199円)をオーダー。内臓が刺激された。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

ちなみに地階の天井には、大きなミラーボールが月のように輝いている。施設全体に言えることだが、「映えスポット」には事欠かない。

中2階のチャイニーズ食堂「羽衣楼」では、「溢れるチーズ麻婆豆腐」(1,429円)にトライ。刺激的な辛さとしびれをチーズが中和し、いくらでも食べられそうだ。酒もすすむが、ごはんも進む。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

酒といえば「龍乃都飲食街」では全店で、「渋谷横丁」でブレイクしたメガサイズのオリジナル乾杯ドリンクを用意している。 今回は「映え」も重視し、「丸ごとパインサワー」(2,199円)を注文した。見かけはキュートだが、しっかりとアルコールである。パイナップルは別添えで提供され、デザート感覚でも楽しめる。なお、メガサイズの乾杯ドリンクは、風呂おけ、中華鍋、やかん、金魚鉢、パチンコのドル箱などを使った変わり種が百花繚乱(りょうらん)で、ポップにパーティーを盛り上げる。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

最後に足を運んだのは、「横浜赤レンガ倉庫」をほうふつとさせるイタリアン「赤煉瓦」。まだ早い時間から若い女性たちが酒や料理を楽しんでいた。中2階でも異世界でも、隠れ家的な空間で、おしゃれにカジュアルにサクッと食事やお酒に舌鼓が打てる。ここでは、野菜たっぷりのピザ「地中海野菜のオルトラーナ」(1,319円)を注文した。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

メインエントランスを見ていると、外観のインパクトに吸い寄せられたのだろう、少し戸惑った表情を浮かべる人が次から次へと足を踏み入れる。賢い選択だと思う。ありとあらゆるメニューを取りそろえた「龍乃都飲食街」は、いわば食のテーマパーク。きっと食べたいもの、飲みたいものが見つかるはずだ。

龍乃都飲食街 新宿東口横丁
Photo: Kisa Toyoshima

週末の夜には、不定期でDJイベントも実施。屋台メニューをつまみながら、クラブ気分を満喫する、なんてレアな体験もできる。 新宿駅東口駅前に誕生した、異次元でカオスなエンターテインメント施設「龍乃都飲食街」は、いつ訪れても大きな懐で出迎えてくれるはずだ。さあパーティーを始めよう。

関連記事

龍乃都飲食街 新宿東口横丁

新宿でしかできない101のこと

新宿三丁目でしかできない13のこと

東京の横丁ガイド

東京、ネオスナック7選

東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら

最新ニュース

    広告