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東京の夜景が広がる原宿の一角で、新たな出発を祝うひとときが持たれた。主役は、『タイムアウト東京』 の新編集長代理に就任したマーカス・ウェブ(Marcus Webb)。2025年1月21日、「東急プラザ原宿ハラカド」で開催された懇親会に集まった関係者たちは、メディアの未来を見据える対話に耳を傾けた。
「タイムアウトマーケット大阪は、大阪の新しい文化発信拠点となる」。関西最高峰の食が一堂に集うフード&カルチャーマーケット「タイムアウトマーケット大阪」の開業を3月21日(金)に控え、ウェブは確信を込めて語った。2014年にリスボンで誕生した「タイムアウトマーケット」の1号店から携わってきた経験が、その言葉に重みを持たせる。
さらにウェブは、2016年まで『タイムアウト ロンドン』のグローバルチーフとして活躍。在任中の2011年にThe Slow Journalism Companyを設立。スロージャーナリズムを提唱する『Delayed Gratification』を創刊し、「British Society of Magazine Editors」の「Independent Editor of The Year」に4度も選出されている経歴を持つ。
スロージャーナリズムの同僚であるロブ・オーチャード(Rob Orchard)も、メディアの可能性について持論を展開。「紙媒体はレコードのようなもの」という彼の言葉は、デジタル全盛の時代にこそ、丁寧にキュレーションされたコンテンツの価値が際立つことを示唆している。
2024年に年間3600万人の訪日外国人を達成し、2025年には4000万人突破も見込む日本。観光客と地域住民の共生という課題に対し、ウェブは地域密着型メディアの役割を強調した。マナーや文化の違いを、押しつけがましくない形で発信していく。その視点は、新しい時代のメディアの在り方を示すものだろう。
懇親会の終盤、参加者たちの間で交わされた言葉の一つ一つが、新たなタイムアウト東京の序章を感じさせた。
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