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日本とイタリアのデッドストックや国内の伝統工芸生地を使い、アイテムを展開するファッションブランドの『renacnatta』(レナクナッタ)。新コレクションポップアップが、渋谷ノボレで2022年3月13日(日)の1日限定で開催される。「使われなくなった」生地を再活用した当ブランドは、SDGsの観点からも注目されている。
イタリアンコットンと伝統工芸の久留米絣をスカートに
『renacnatta』は、「文化を纏(まと)う」をコンセプトに、イタリアのシルクやコットンと日本の着物生地を裏表に組み合わせたリバーシブルスカートとネクタイを展開するブランドだ。
ブランド名は、それぞれ「使われなくなった」デッドストックや、伝統工芸の西陣織や久留米絣(かすり)などの生地を使用していることに由来する。イタリアの古いものを大切にする文化から着想を得てスタートした。
着物は日本で仕入れた反物や伝統工芸の生地を使用し、イタリアからはハイクオリティーなシルクやコットンを使用。日本とイタリア、異なる背景を持つ素材が組み合わせることで「文化を纏うスカート」として生まれ変わる。
リバーシブルで長く着られるデザイン
代表の大河内愛加は15歳でイタリアのミラノに移住、2016年に『renacnatta』を立ち上げた。ブランドを通し、以前よりも「作られなくなった」伝統工芸を継承する企業や、職人をフックアップする活動を続けている。
これまでには西陣織で「一生着られるウエディングドレス」の製作に携わったほか、生地に金や銀の箔(はく)、金粉などを接着加工する技「金彩」によるアクセサリーなども発表してきた。デッドストックを使用しているからこそ、同じ柄の生地を仕入れない限り、再入荷がない。
今回のポップアップでは、『renacnatta』のために生産された伝統的な久留米絣とデッドストックのイタリアンコットンを組み合わせ、初のストレートロングのリバーシブルスカートを展開する。
福岡県八女市に店を構える『下川織物』と協力し、久留米絣を1着につき7メートル以上も使用。セミオーダー式を採用し、久留米絣の柄は2種類、イタリア生地は3種類から選べる。
スカート丈も80センチメートルか88センチメートルのいずれかをチョイスできる。巻きスカートのためサイズを自由に変えられる、つまり体形が変化しても長く着続けられることもポイントだ。
SDGsだけではなく「生地が作られた文化そのもの」に目を向けて
今回展開されるコレクションで用いられる久留米絣は、200年もの歴史を持つ綿織物。織物を完成するまでには1カ月以上、柄によっては3カ月以上もかかるといわれている。
「2つの国の伝統工芸品を現代によみがえらせる」というSDGs的な観点はもちろん、洋服を通じて文化を理解するという意味でも、身につけることの特別感を感じさせるブランドだ。
生地やその作り手のストーリーに思いをはせながら、ぜひ実物を手にとってもらいたい。ポップアップは3月19日(土)に名古屋、20日(日)に大阪でも開催予定だ。
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