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2021年4月24日から日本最大のLGBTQ+の祭典、東京レインボープライドが開催中だ。24、25日には生配信のトークイベント『#おうちでプライド2021』が行われ、約160万人が視聴。同じくオンラインで開かれた2020年の総視聴数約43万人を大きく上回っていた。
2020年に引き続き新型コロナウイルス感染拡大防止のため、渋谷の街を練り歩くパレードはないが、オンライン上では数々のイベントが行われている。まずは大盛況の初日、2日目の様子をレポートする。
当事者とアライの思いに触れるトーク
性的マイノリティーが声を上げる場として毎年注目されるプライドパレード。そんな当事者たちの声を社会に届けようと、「#おうちでプライド2021」「#声をあげる世界を変える」などのハッシュタグを付けてSNSへの投稿を募集。会場でのメインステージに当たるトークイベントでは、寄せられた声が読み上げられた。ゲストには、テリー伊藤や夏木マリ、りゅうちぇるら16人が参加した。
タレントのSHELLYは、トークテーマの「世界を変えたいこと」についてMCに問われると「まずは強引にでも同性婚の実現を」とコメント。「子どもたちを偏見から守るためには、まず大人たちの偏見から変えなくてはならない」と熱く語った。また女優でモデルの水原希子は、過去出演したテレビ番組での差別的な行為について言及した。当時は差別的だと気づけなかった後悔を、出演の予定時間を大幅に超えて涙ながらに語る姿が印象的であった。
トークの内容は、BuzzFeedの記事でまとめられている。『「当たり前に差別的なことをしてしまった」6年前のドッキリ企画。水原希子さんが今視聴者に伝えたい思い』
アライ(ally=「仲間」や「同盟」を語源とし、セクシュアルマイノリティー当事者を支援する人々を指す)を表明していても、あまり触れられない著名人の思いにじっくり耳を傾けられるのは、オンラインならではの取り組みだ。人種や思想も幅広く、年代も20〜70代と多種多様な人がゲストとして登壇。東京レインボープライドの共同代表の杉山文野は、「ジェンダー問題は世代差が大きい。世代間交流によって相互の作用ができたら」と今回のトークイベント登壇者の人選理由を明かし、「LGBTQ+の当事者は1割弱と言われている。それ以外の9割の人にも届けたい」と話した。
プライドパレードは差別を訴える当事者から始まったものだ。しかし、アライと手を取り合うことが、大きな力になると改めて気付かされた。
プライドウィークは5月5日(水・祝日)まで
現在開催中のプライドウィークは5月5日(水・祝日)まで、毎日さまざまなイベントがオンラインを中心に企画されている。TRPの公式YouTubeチャンネル『LGBTQの今を知る15選』では、スポーツや防災、性暴力などの切り口からLGBTQ+を考える動画が配信中だ。プライドウィークのページから日付を選択すれば、その日の催し物を確認できるので、ゴールデンウィークの最中でも興味がある人はのぞいてみよう。
例年であれば代々木公園で2日間だけオープンする団体や企業の参加ブースも、今年はオンラインブースとして開設。9月末まで楽しむことができる。すでに公開されているオードリー・タンの動画にも注目だ。オンラインならでは楽しみ方ができるプライドウィーク、ぜひ堪能しよう。
※詳細は随時、公式ウェブサイトやTwitterで更新。YouTubeチャンネルも配信中
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