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国内外のビッグアーティストはもちろんのこと、次世代の注目アーティストやアイドル、K-POPグループなど、その時々の注目株をいち早くとらえたラインアップが魅力の一つである「SUMMER SONIC」は、数多く存在する日本の音楽フェスの中でも、今の音楽の縮図を見られるような夏フェスだ。
2022年夏、3年ぶりの開催という点で大きな期待に包まれた「SUMMER SONIC 2022」だが、実はもう一つ、今年はアートの面でも新たな挑戦があった。それが「Music Loves Art in Summer Sonic 2022」である。
「Music Loves Art in Summer Sonic 2022」とは、日本のアーティストを世界トップレベルに育てていくことを目的に、音楽とアートを融合させた分野横断的な取り組みとして文化庁がスタートしたプロジェクト。今回は、キュレーターとして幅広く活動する山峰潤也と、アートプログラムの企画から実施まで、作家とともにコーディネートすることで知られるArtTankがキュレーションを担当し、国内外5人のアーティストが参加した。
作品は会場内に分散して展示され、「ZOZOマリンスタジアム」には金氏徹平と小林健太の作品、「ビーチステージ」にはレアンドロ・エルリッヒの新作、「幕張メッセ」には細倉真弓とイナ・ジャンの作品が登場。印象的だったのは、いずれの作品も「SUMMER SONIC」の一部としてそこに存在しており、来場した誰もにとって「身近」であったことだ。
中でも、エルリッヒによる温暖化や気候危機をテーマとした新作「Traffic Jam 交通渋滞」は、砂で作られた車と車の間を実際に歩ける仕組みで、作品の中に入り込んで写真を撮る人も多く見られた。
文化庁長官の都倉俊一は「日本の文化芸術は、音楽やアート、文化遺産などの分野ごとだけでなく、一緒に取り組むことによって新たな価値を創造し、世界により力強く発信することができると信じています」と本プロジェクトにコメント。あらゆるカルチャーが交わり合う「SUMMER SONIC」で作品を眺めている時間、都倉がいうこの可能性を強く感じた。
本記事では、アーティスト5人が手がけた作品の展示風景を撮り下ろし写真で紹介。イベントに参加できなかった人も、会場の雰囲気を楽しんでもらえたらうれしい。
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