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公園を拡張したようなカフェベーカリー、パークレットが日本橋に誕生

焼きたての天然酵母パンや地球環境に配慮したコーヒーを展開

編集:
Genya Aoki
寄稿::
Tomomi Nakamura
Parklet パークレットベーカリー
Photo: Keisuke Tanigawa
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2022年120日(木)、都市とローカルで活動する人々の拠点を目指す日本橋の複合施設、ソイル 日本橋(SOIL Nihonbashi)の1階にカフェベーカリー、パークレット(Parklet)がグランドオープンする。

左からケイト、ジェージェー、マル二(Photo: Keisuke Tanigawa)
Photo: Keisuke Tanigawa

同店はサンフランシスコで人気を誇るベーカリー、タルティーンベーカリー(Tartine Bakery)を担うタルティーンレストラングループの経営に携わったケイト(Kate Jaksich)と、カリフォルニアキュイジーヌを確立した名店、シェパニース(Chez Panisse)で経験を積んだジェイジェイ (Jerry Jaksich)が監修した天然酵母パンや、環境に配慮したコーヒーなどが楽しめる。

「食」の観点から自然と人と文化の持続的な共存関係を目指すコレクティブ、テレイン社が立ち上げを行い、「日本で本当においしいサワードウブレッドの店を作りたい」という思いのもと始動した。

大木で造られたテーブル(Photo: Keisuke Tanigawa)
大木で造られたテーブル(Photo: Keisuke Tanigawa)

「パークレット」は小さな公園を意味する。その名の通り、壁には大きなガラス張りの窓が配され、隣接した堀留児童公園の一部と化している。窓際にはケヤキの大木で造られたテーブルが設置してあるほか、キッズ用の席も完備。ゆったりと木々を眺めながら、自然や公園を拡張したような空間が満喫できる。

パンが並ぶショーケース(Photo: Keisuke Tanigawa)
パンが並ぶショーケース(Photo: Keisuke Tanigawa)
店内の床やカウンターはこの地の土壌をイメージして土で造作、壁のグリーングレーは日本橋の歩道橋、アクセントになっている原色は公園の遊具の色からインスパイアされたものだそう。フロアには、天然酵母のパンがずらりと並んだショーケースに加え、自家製の調味料、ナチュラルワインなどが並ぶグローサリーを用意。店内で味わった料理に使われている食材を気軽に購入できるのがうれしい。
堀留画廊(Photo: Keisuke Tanigawa)
「堀留画廊」(Photo: Keisuke Tanigawa)

奥には、高橋ヨーコをはじめとする日本のローカルなアーティストや、スタッフにゆかりのある西海岸のクリエーターの作品を展示する「堀留画廊」と称したギャラリースペースがあり、自然を感じながらアートが観賞できるのも「ならでは」の体験だ。

店内で焼き上げた『パークレットカントリーブレッド』(1,000円~)(Photo: Keisuke Tanigawa)
店内で焼き上げた『パークレットカントリーブレッド』(1,000円から)(Photo: Keisuke Tanigawa)

同店に来たら必ず押さえておきたいのが、天然素材を利用した『パークレットカントリーブレッド』。『ごまパン1,200円)、『オリーブパン(1,400円から)、『生姜とフルーツのパン』(1,600円)など多様な種類をそろえている。優しい口当たりを目指し、国産小麦を使用。表面はカリカリ、中はもっちりふわっとした食感で、程よい酸味やジューシーさが唯一無二の魅力だ。

日本のハード系のパンは硬過ぎる食感が苦手という人も多いが、サンフランシスコ由来のレシピなので、いい意味でその既成概念が覆される。

Photo: Keisuke Tanigawa
Photo: Keisuke Tanigawa

天然酵母のパン以外にも、カフェスペースではオーガニックな料理やナチュラルワイン、コーヒーなどが味わえる。ここからはぜひ味わってほしいメニューを少しだけ紹介しよう。

『自家製リコッタチーズとゆずカードのトースト』(1,000円)『クランベリーマスカルポーネとローズマリーのトースト』(700円)(Photo: Keisuke Tanigawa)
『自家製リコッタチーズとゆずカードのトースト』(1,000円)、『クランベリーマスカルポーネとローズマリーのトースト』(700円)(Photo: Keisuke Tanigawa)

『パークレットカントリーブレッド』を使用したオープンサンドイッチの中でも、特におすすめなのがクリーミーなチーズと爽やかなユズやミントがマッチした『自家製リコッタチーズとゆずカードのトースト』だ。果肉は通常であれば捨てられてしまう規格外の果実を使用しており、環境への配慮がうかがえる。

甘酸っぱいクランベリーと清涼感あふれるローズマリーにまき火で焼き上げた塩の風味がアクセントになった『クランベリーマスカルポーネとローズマリーのトースト』も、絶品なのでぜひ味わってみてほしい。

『チコリシーザーサラダとサワードウクルトン』(700円)『ブラン・ネジュマ 2020』(800円)(Photo: Keisuke Tanigawa)
『チコリシーザーサラダとサワードウクルトン』(700円)、『ブラン・ネジュマ 2020』(800円)(Photo: Keisuke Tanigawa)

本格派の『チコリシーザーサラダとサワードウクルトン』も注目のメニュー。チコリは、店主のジェイジェイが絶大な信頼をおいている柴海農園(千葉県)の無農薬野菜を使用。ちぎったチコリと大ぶりな自家製クルトンを使用することでザクザクとした食感が楽しめる、ワイルドな逸品だ。濃厚なシーザードレッシングは、気軽に味わえるナチュラルワインにも合う。

『バニラカシューナッツバターと蜂蜜、坊津の塩のトースト』(800円)『オーバービューコーヒーのコーヒー』(450円~)(Photo: Keisuke Tanigawa)
『バニラカシューナッツバターと蜂蜜、坊津の塩のトースト』(800円)、『オーバービューコーヒーのコーヒー』(450円から)(Photo: Keisuke Tanigawa)

土壌の再生と気候変動問題への寄与をミッションに掲げ、環境再生型農法を利用した『オーバービューコーヒー』のコーヒーも外せない。環境に配慮した一杯は、はちみつやバニラビーンズを使った自然な甘みの『バニラカシューナッツバターと蜂蜜、坊津の塩のトースト』とともに味わおう。

Photo: Keisuke Tanigawa
Photo: Keisuke Tanigawa

伝統と革新、商業と文化が共存する街である日本橋で、その場の自然や空気を巧みにくみ取って遊び心を交えた空間と、素材にこだわった料理を提供する同店。国境も世代も超えてさまざまな人々が集う公園のような新拠点を訪れてみては。

パークレットの詳細はこちら

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