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その昔、ロンドンのオックスフォード・ストリートの楽しみといえば、巨大なトップショップで試着しまくることやハウス・オブ・フレーザーでウインドーショッピングだった。 しかしオンラインショッピングの台頭とロンドン中心部で働く人の減少が、大きな変化をもたらしている。
昔ながらの旗艦店の多くは閉鎖され、代わりに電子たばこや土産物、過剰な品ぞろえの携帯電話ケースを売る店などが台頭。HMVの元旗艦店に掲げられていた看板のキャッチコピー「His Master's Voice」の一部は、新しい看板で覆われ「His Master's American Candy」になった。この巨大な空間に、アメリカの製品を多く扱うキャンディーショップ(お菓子屋)が入ったのだ。
実は最近、ロンドン全体でこの種の店が増えている。2021年6月にタイムアウトが調査したところ、ロンドン中心部では少なくとも250メートルに1軒の割合で、アメリカのチョコやクッキーを中心に売る店があることが確認された。HMVの元旗艦店がキャンディーショップになるのも、時間の問題だったといえるかもしれない。
こうした現象について、人々がソーシャルメディア上でコメントを寄せている。あるユーザーはこうつぶやいた。「オックスフォード・ストリートは、もう冗談の域を超えている。少なくとも1ブロックごとに1軒は(キャンディーショップが)ある。なぜ誰も何もしないんだ?」
別のユーザーは、「これら(キャンディーショップ)が、ある種のマネーロンダリングの隠れみのではないかと思ってしまう。買い物させないために、非常識な価格を設定し、大音量で音楽を流しているのではないか」と発言。『ラストナイト・イン・ソーホー』を監督したエドガー・ライトも怒っているようだ。
HMVの旗艦店は1921年にオープン。2019年に同社が経営破綻するまでオックスフォード・ストリートで営業を続けていた。
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