[title]
2023年10月19日(木)、代官山駅から直結の新たなランドマーク「フォレストゲート代官山(Forestgate Daikanyama)」が開業する。「緑・環境サステナブル」と「食」をキーワードに、ライフスタイルを提案する新たな複合施設だ。
同施設は「MAIN棟」と「TENOHA棟」の2つの建物で構成されている。箱を重ねたような特徴的な外観のMAIN棟は、建築家の隈研吾が設計を担当。日除けや通風のため、細長い板が平行に並べられたルーバーが配置されており、エントランスには木漏れ日があふれる癒やしの空間が広がる。
施設内の至るところまで豊かな緑が取り入れられているのが同施設の特徴だ。植栽デザインを担当したのは、造園家でグリーンディレクターの齊藤太一。「森のすみか」をテーマに、400品種を超える植物を使い代官山に新たな森を作り出した。
地下2階、地上10階建ての施設で、地下1階~地上2階は商業空間、3階はシェアオフィスのほか、57戸の賃貸住宅が入居する。テナントには、12月にスペシャリティコーヒーを提供する「ブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)」や「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」の旗艦店などがオープン予定だ。
賃貸住宅には隈と齋藤、フードディレクターの平野紗季子が手がけた3つのコンセプトルームが登場。10月12日に行われたプレゼンテーションに3人が登壇し、こだわりや思いについて語った。
隈は「代官山は静けさがあって学生時代から大好きな街です。当時の静寂や緑の影を再生させたいと思い、エンジョイしながら仕事しました」と同施設への思いを話した。
TENOHA棟は、カフェとイベントスペースから成る木造2階建ての施設。岡山県西粟倉村の間伐材を構造材として活用しており、地域と都市をつなぐサステナブルな活動拠点としてさまざまな体験を提供する。
特徴的な外観からも分かるように、建物は、6角形を組み合わせた幾何学的な構造体でできており、分解ができるうえ、移設も簡単だという。廃棄物をなるべく出さないように工夫されている。
また、自然界にある蜂の巣や分子構造をイメージしており、自然や社会とつながりながら共生し、持続可能な社会を目指すという未来へのメッセージにもなっている。
入り口にはロスフラワーを主体としたフラワーショップ「CIRTY FLOWERS」があり、中には循環型フードを使ったカフェ「CIRTY CAFE」が入居。提供するメニューの野菜や果物は、カフェの食品残渣(ざんさ)を肥料化した土で育てられたものや規格外のものを使用している。また、植物工場と屋上庭園も施設内に有しており、そこで育ったハーブなども使われている。
今後はマルシェやワークショップ、イベントなど体験型のコンテンツも織り交ぜながら、さまざまな企画を実施予定だ。新たに誕生する代官山のランドマークを訪れ、緑あふれる建築空間でサステナブルな取り組みを体感しよう。
関連記事
『星野リゾートが手がける都市型ホテル「OMO」が五反田の地上100メートルに開業』
『明治の名建築、「星のや」手がける奈良監獄ホテルの開業時期が決定』
『あきる野の有形文化財を再生、地域の文化を未来につなぐフレンチレストランが誕生』
『お台場のヴィーナスフォート跡地に新たなテーマパークが開業』
東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら