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国の重要文化財「旧奈良監獄」を活用したホテルが「星のや 奈良監獄」として、2026年春にオープンすることが判明した。当初は開業を2024年夏を予定していたが、想定よりも耐震工事への対策に時間と費用が要したこと、ミュージアム部分とホテル部分の区分け・運営方法に関して検討が必要だったため、延期された。
旧奈良監獄は、山下啓二郎の設計に基づいて1908(明治41)年に完成。当時の建築の最も優れた作例の一つとして、2017年に重要文化財にも指定された。全国5カ所に作られた「明治五大監獄」の一つとしても知られ、完全な形で現存する唯一の施設だ。
最大の特徴である赤れんがのロマネスク様式のファサードはそのままに、内部を大幅に改修。非日常が味わえるラグジュアリーホテルとして生まれ変わる。客室は、独房9室を一つの部屋として仕立て全48室を設け、看守室はゲストラウンジや共用スペースに改装される。
1棟は、当時の面影をほとんどそのまま残したミュージアムとして運営。宿泊客や市民に、監獄がどのように使われていたかを知ってもらえるように、宿泊客以外も立ち寄れるようにする。
代表の星野佳路は同ホテルについて、「監獄時代の独房の扉などは当時のままに、もともとは監獄だったので景色を楽しむような部屋にはならない。しかし、かつては監獄だったんだということを存分に感じてもらいながらフラグシップにふさわしい不思議な空間になる」としている。
奈良のダークツーリズムの聖地で、歴史を学びながら滞在を楽しみたい。
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