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幕張メッセ国際展示場にて、最新のキャンピングカーが集結する国内最大級のイベント『ジャパンキャンピングカーショー』が、2022年2月10日(木)〜13日(日)の4日間、開催中だ。アウトドア好きが一度は憧れる、キッチンやベッドの内蔵されたキャンピングカー。近年では防災や医療現場で活躍する可能性も秘めており、その活用方法は多岐にわたる。
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200万円代から1,500万円まで 夢のキャンピングカー
2019年からスタートした同イベント。今年は、幕張メッセ国際展示場1〜4ホールに300台以上の最新人気車両が出展された。また、キャンプ場や観光施設の企画展、防災用品、キャンプグッズなどを販売するエリア、フードコートなどもあり、キャンピングカーを購入する予定がない人も十分に楽しめる内容だ。
展示されていた車両の価格帯は幅広く、200万円代の手頃なものから、1,500万円を超える豪華車両までさまざま。車両によって機能や活用できるシーンも異なり、中には一般的なキャンピングカーのイメージを覆すようなデザインの車両もあった。
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「家」を外に持ち出すか、それとも「テント」を拡充させるか
コロナ禍に突入して以降、家族単位で外泊する手段として、キャンピングカーの需要が高まったという。今回の展示で出展した車両にも、コロナ禍による影響は色濃く表れていた。この記事ではさまざまな出展企業への聞き取りをもとに、近年のキャンピングカー事情の一部を紹介したい。
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ホテルの一室のような内装にベッドとシャワー、キッチンを備え付けた王道のキャンピングカーはやはり存在感があり、来訪者からも「ここに住めそう」「ホテルみたい」という感嘆の声があがっていた。なかには家族連れが2、3日は生活できるほどの水を十分にストックできるような車両もあった。
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しかし近年では、軽自動車サイズのコンパクトなキャンピングカーの需要も高まっている。キッチンやテレビ、トイレといった設備は無いものの、荷物を置いたり布団を敷いたりするには十分なスペースを確保。調理や食事は野外で行い、就寝時だけキャンピングカーを利用する、といった活用方法も。
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一方で、革張りのラグジュアリーな内装を施した車両もあった。こちらはキャンプというよりも普段の「移動」そのものを充実させたい人に向けた仕様になっている。サブカーとしてこういった車両を購入するオーナーも増えているようだ。
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欧米では数年前から、クリエイターを中心に車の中で生活する「バンライフ」というライフスタイルがトレンドにあがっていた。ブームに伴い、自宅のリビングを車両のなかに再現したような車両も今後は注目されそうだ。ひとつの部屋として普段使いができる点がポイント。リモートワークに集中するスペースとして活用できる余地もありそうだ。
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またキャンピングカーではないものの、自動車のバックドアに連結して張れるテントも需要が高まっている。展示ではヒーターを点けられるような大型の充電器なども販売しており、快適に屋外を楽しむためのアイディアが多くそろっていた。
2020年の国内総保有台数は約12万7千台 国内市場の現在
日本RV協会の調査「キャンピングカー白書2021」によると、2020年のキャンピングカー国内総保有台数は約12万7千台を突破し、同年の販売総額も過去最高の約582億円となった。東京都が屋外にキャンピングカーを設置し、家庭内感染を抑えるための宿泊療養施設として活用するなど、医療現場の面でも注目されつつある。
生活に必要な要素をなんでも取り込む、というのが従来のキャンピングカーのトレンドではあったが、近年はより機能がシンプルで、かつ軽自動車やハイエースのサイズまでコンパクトになった「手頃価格」なモデルの需要が高まっているという。
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今回の展示では日本RV協会が「レジャーだけではない防災・災害対策」という観点でキャンピングカーを紹介していた。レジャーでも活躍し、有事の際はシェルターとしても活躍する。世の中のトレンドにあわせ、キャンピングカーに求められるポイントも変化しつつあるようだ。これから新車を検討する時は 「キャンピングカーを購入する」という選択も視野に入れていいかもしれない。
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