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2020年、ニューヨークの地下鉄が24時間運行を停止したことは、「眠らない街」にとって前代未聞の変化だった。
しかし、ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモが2021年5月3日、地下鉄の24時間運行を5月17日(月)に完全に再開することを発表した。これは、同じ日に発表された5月19日(水)からのレストランやバー、美術館、小売店などの制限解除に合わせたもの。
クオモは会見で「労働者は今、行き来する必要がある。また、朝の4時まで働く人も出てくるだろう。経済活動に合わせて地下鉄も再開する」と24時間運行の意義を説明した。
地下鉄の利用者擁護団体、ライダース・アライアンスのエグゼクティブディレクターであるベッツィ・プラムは、「(地下鉄の運行がないために)何万人ものエッセンシャルワーカーが経験した、懲罰的な深夜通勤」が続いた1年を経て、利用者たちが組織化し、ようやく地下鉄の24時間運行を取り戻したことについて次のように語っている。
「ニューヨーカーは、長い間待たされていた平常時の重要な要素を取り戻すことになるでしょう。ニューヨークは地下鉄があるからこそ、24時間365日活動できる都市なのです。24時間運行の復活は、街の再開だけでなく、役人の責任を問うたニューヨーカーの決意の勝利でもあります」
2020年4月以降、ニューヨークの地下鉄の運行が停止して時間は、2021年2月21日までが午前1時から5時までで、それ以降は午前2時から4時。この停止時間帯は、列車やフォームの消毒と清掃に当てるためであった。
クオモは消毒や清掃のために地下鉄の運行を削減したことで、実際に全体のサービスが向上したと指摘。ニューヨークの地下鉄を運営する都市交通局(MTA)へ、列車は今後も清潔でなければならないし、MTA職員はホームレスの支援を続けなければならないと伝えたという。
クオモは同会見で、「地下鉄の列車は、これまでこんなにきれいになったことはない。ホームレスの数が減ったのは、夜の運行停止中に清掃を行い、ホームレスに必要な支援サービスを紹介したからだ。この街の地下鉄が昔のように戻ることは誰も望んでいない。サービスの質を下げられなない」と語った。
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