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ニューヨークで間もなく、Uberアプリ内から「イエローキャブ」として知られるタクシーの配車リクエストが可能になることが分かった。
この件について最初に報道したウォール・ストリート・ジャーナルによると、2022年春以降に(街を走るほぼ全てタクシーに当たる)約1万4000台でベータテストを開始。夏には、一般向けサービスインすることが見込まれている。
公式発表によると今回の新サービスは、Uberと、ニューヨークでタクシー配車アプリを提供しているCurbとCMTの2社との提携により実現。
サービスイン後、ユーザーはUberアプリで「taxi」を選択できるようになる。ニューヨーク・タイムズによると、タクシーの配車リクエストを受けたUberは、「2社に照会し、
興味深いことに、料金はUber独自のポリシーとモデルに基づいて設定される。これによりタクシー利用であっても、ユーザー集中などによるピーク時には高い料金を請求されることがあるようだ。また、これまでのUberでの配車リクエストと同様に、ユーザーはタクシーを呼ぶ前に利用料金を知ることができる。
一方、Uberとつながるタクシーのドライバーたちは、乗車拒否権を持つことになる(ドライバー側でも料金の事前確認は可能)。これは通常のタクシーとの基本的な違いといえよう。
今回の提携に関わる各社やドライバーたちが、ライバルの関係にあったことを考えると、今回の動きは「歴史的」だ。
10年ほど前にUberがニューヨークでサービスを開始した時、タクシードライバーたちは営業許可書の価値下落、減っていく乗客、そして市が自分たちの仕事を守ろうとしないこと全般について不満を漏らした。さらにViaからLyftまで、配車アプリが続々とこの流れに乗ってリリースされ、「イエローキャブビジネス」の衰退は加速していた。
この歴史的な提携は、そうした問題の一部を軽減すると同時に、Uber自体の支援にもつながることが期待されている。同社は長年にわたって成功を収めてきたが、人々が家から出ず、見知らぬ人と(相乗りすることで)親密な空間を共有することを避けざるを得なかったパンデミックから立ち直るのに、明らかに困難な時期を迎えているからだ。
Uberのビジネス開発ディレクターであるガイ・ピーターソンは、プレスリリースで「これは(タクシー)ドライバーにとって真の勝利。そしてこれは、Uberアプリでたくさんのイエローキャブにアクセスできるようになるユーザーにとっても、真の勝利だ」と述べている。
我々は、新時代の幕開けを迎えているということなのだろう。
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