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2022年12月15日(木)、アートギャラリー、グリーンショップ、レストランなどの要素を融合し、日本橋兜町に新たな化学反応を生み出すマイクロ複合施設「景色(keshiki)」がオープンした。監修したのはホテル「ケーファイブ(K5)」をはじめ、「都市の編集者」としてこのエリアの個性豊かな街づくりに関わってきたメディアサーフコミュニケーションズだ。
施設名である「景色」とは、フレームの中を構成する要素を含む「観賞の対象としての眺め」を意味し、正確に外国の言葉には翻訳できない。同社代表の松井明洋は、そんな翻訳できないものにこそ日本独自の魅力があると感じ、「取り込むことができないか」と考え、アウトプットしたのが同施設だという。
「あえて空間に境目を作らず、違う性質のモノとモノ、人と人とが自然に絡み合うスペースを作ることで、いい意味で化学反応が生まれるよう設計しました。昼にはポップアップやアートの展示を満喫したり、夜はDJの音楽に酔いしれた後、クラフトビールをたしなんでみたりと、瞬間瞬間で目の前の景色が入れ替わるのを楽しめるようになっています」と松井は語る。
1階の入り口には、ケーファイブの植栽演出を手がけた先鋭的な植栽演出集団「ヤードワークス(Yard Works)」とコラボレーションした実験的なグリーンショップ「モス(MOTH)」がある。シェフレラ、モンステラ、
その脇には小さなワークショップ・ポップアップスペース「タンジブルスタジオ(Tangible Studio)」を設置し、有機的に入れ替わる展示を開催する。12月15日(木)〜17日(土)の期間は、捨てられてゆく残糸・残布をアップサイクルした服を展開することで知られるアパレルブランド、「ライテンダー(RYE TENDER)」のポップアップも予定しているので、ぜひチェックしてほしい。
同階には、生地から店内で仕上げる生パスタをメインとしたモダンヨーロピアンレストラン「ポニーパスタ(Pony Pasta)」も展開している。シェフはイギリス出身のティモシー・マウン( Timothy Mawn)で、ロンドンのハイエンドなレストラングループのシェフを15年間務めた経歴を持つ。イタリアンをベースにさまざまな国のアレンジを加えた料理は、上質な食材を使いつつもイタリアのおばあちゃんの家のメニューをイメージした、素朴で温もりあふれる味わいが特徴だ。
もちっとした食感が絶品の5種の「ホームメイドパスタ」(1200円から、以下全て税込み)や、国産のローカルな野菜を使った具だくさんの「季節のスープ」(750円から)など、小腹が空いた時にぴったりのメニューをラインアップしている。店内はカウンターとテーブルを合わせて計25席を用意。カジュアルな雰囲気の中で、気軽に過ごせるレストランだ。
ドリンクは、パスタに合うクラフトビールやイタリア産のナチュラルワインをセルフ形式で楽しむことができる。ワインはボトルでの購入もできるので、手土産に持ち帰るのもおすすめだ。
さらに地下に降りると、誰でも使用できるラウンジスペースを併設した「メディアサーフ オフィス(MEDIASURF OFFICE)」と、シームレスに続くギャラリースペース「アー(AA)」が現れる。
「アー」ではプロダクトやアート、民芸などジャンルに捕らわれない展示をするほか、夜間には不定期でDJライブが開催され、アートを鑑賞しながら音に酔いしれることができる。2023年1月からは、シンプルかつ力強い線と明るい色彩で既視感のあるモチーフを描くペインター、西雄大による展示がスタートするのでぜひチェックしてみてほしい。
「今後は『景色』が兜町の案内所のような役割を果たし、ここを起点に日本橋を巡る流れが作れたら」と松井。ジャンルを超え、朝から夜にかけて入れ替わるさまざまなコンテンツを堪能してみては。
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