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2023年3月1日、ビーガンベイクショップ、「オブゴベイカー(ovgo Baker)」の日本橋エリア2号店となる「オブゴベイカー エド ストリート イースト(ovgo Baker Edo St. EAST)」が東日本橋にオープンした。
「青山ファーマーズマーケット」への出店からスタートした「オブゴベイカー」は、動物性の原材料を使わず、できる限り国産やオーガニックの食材を利用することをモットーとしたアメリカンベイクショップだ。米油や豆乳、ナッツミルクなどを原材料とした100%プラントベースの焼き菓子は「満足感が高くおいしい」と評判を集め、1店舗目の開店とともにたちまち人気を博した。
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味に定評があることからビーガンやベジタリアン、卵や乳製品のアレルギーを持っている人はもちろん、「おいしいものが好き」という層からも支持されているのが大きな特徴だ。
「オブゴベイカーでは、環境負担を減らす一つの選択肢として、ビーガンやプラントベースというスタイルを取り入れています。畜産が地球温暖化にもたらす影響は大きいので、身近なところから環境に負担がかからない植物性の食べ物に代替してもらえたらという思いで、プラントベースのベイクショップをスタートしました」と、代表の溝渕由樹は語る。
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環境に配慮している企業に対して与えられる国際的な認証制度「ビーコープ(B Corp)」を、2022年12月に、国内の飲食店では初めて取得したことでも多くの話題を集めた。
「一方で、環境問題に関心がない人にも興味を持ってもらうことを意識してブランド作りをしてきました。最近では過半数の人は、ビーガンだからではなく、単純に味が好きだからという理由で来店してくださいます」(溝渕)
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アメリカの一軒家をイメージして作られた新店は、レモンイエローとサーモンピンクがベースになったポップな雰囲気の内装が魅力。1階にはバナナブレッドやマフィンといった焼き菓子が常時20種ほど並び、2階には16席のイートインスペースを完備。小伝馬町の本店はテイクアウトが中心だったが、同店はWi-Fi環境も整備されており、ゆっくりくつろいだり、作業したりできる。
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さらに同店で注目したいのは、朝食や軽食にもぴったりのプラントベースの食事メニューが追加された点だ。
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一般的にひよこ豆をベースに作られる中東の伝統料理「フムス」(935円、以下全て税込み)は、大豆を代用してビーガン仕様に。スパイスやニンニクをきかせることで、食べ応えのある癖になる味わいに仕上げている。200円で追加できる「オートミールチップス」は甘さ控えめで、フムスにディップして食べると相性抜群だ。
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本店で好評だったシュガーフリーの自家製グラノーラは、オーガニックの豆乳ヨーグルトやバナナ、季節のフルーツと合わせ、朝食にもぴったりの「コトズ グラノーラ ボウル」(1,320円)として登場。グラノーラのザクザクとした食感とほのかな甘みが、フルーツのおいしさを引き立ててくれる。
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小腹が空いた時にオーダーしたいのは、「青山ファーマーズマーケット」に参加する農家から取り寄せた野菜を使用した、プラントベースの「スープ」(825円から)。取材時に登場したのは、ビーンズたっぷりでスパイスがきいたミネストローネ。
ドリンクは、カリフォルニア発のコーヒーショップ「ヴァーヴ コーヒー ロースターズ ジャパン(VERVE COFFEE ROASTERS JAPAN )」や環境に配慮した「オーバービューコーヒー ジャパン(Overview Coffee Japan)」といったブランドのコーヒーを提供。そのほか、クラフトティーやハーブティー、ソーダ類もラインアップしている。
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「今後は完全グルテンフリーのスイーツを増やし、小麦粉アレルギーがある人にも応えていきたいと考えています。ビーガンの人も、アレルギーを持つ人も、そうでもない人も、ともにおいしいという気持ちを分かち合える場になっていけたら」と溝渕は抱負を語る。
さまざまな背景を持つ人々に愛される話題店の新たな試みに、今後も期待したい。
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