[title]
クラブに行く時、面倒なことの一つといえば、身分証明証(ID)による年齢のチェックだろう。入り口でバッグの中を探し回ったり、もたもたすることはできれば避けたい。代わりにスマートフォンをさっと取り出して入場できれば、どんなに便利だろうか。
イギリスのサリー州カンバーリーにあるクラブ、Truでは、独自のデジタルIDスキームを導入し、すでにスマートフォン提示による年齢確認を実施している。これまでの免許証などの代わりになるのが、『1account』というアプリだ。
このアプリは、運転免許証やパスポートの写真と現在の自撮り写真から顔の特徴をマッピングして、本人かどうかを判断。問題なければ、夜遊びする時に年齢を証明する手段として機能する。基本的には一度設定すれば、一生使えるデジタルIDになるという。
実はこのTruでの取り組みは、イギリス内務省がアルコール販売について検証する、より大きなプロジェクトの一環として行われている。つまり今後は、クラブへの入場だけでなく、酒を買うのに必要な写真付きIDの提示も、年齢確認アプリに置き換わる可能性が高いというわけだ。
年齢確認をシンプルにする取り組みはスーパーマーケット業界でも盛んで、Tesco、ASDA、Morrisonsなどは、買い物客が18歳以上かどうかを予測できる人工知能(AI)搭載のソフトウエアをセルフレジに導入する予定だという。近い将来、セルフレジでの缶ビール購入も簡単になるかもしれない。
『1account』の広報担当者は、i(アイ)紙の取材に対し、このアプリを使えば、従来のようにIDを紛失する可能性を減らせると語っている。内務省のプロジェクトが成功すれば、今年後半にはイギリス全土で、アプリによる年齢確認が展開される可能性がある。これはおそらく素晴らしいことだといえるだろう。ただ一つ、常にバッテリーが十分であることは気にしなければならないという面倒は増えるかもしれないが……。
関連記事
『Netflixでアジアのナイトライフを追う新ドキュメンタリーが配信』
東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら