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60年以上もの間、映画ファンたちに愛され続ける池袋の名画座、新文芸坐が2022年4月15日(金)にリニューアルオープンする。
新文芸坐を運営するマルハンは、今回の改装で館内の音響や映写設備を一新すると発表。新文芸坐オリジナルの音響システムである『ブンゲイ・フォニック・サウンド・システム(BUNGEI-PHONIC SOUND SYTEM)』のほか、最新の映写機を導入することで4Kレーザーの上映が可能になるという。スクリーンは、セバートソン社製のパーフォレーション(穴)のないスクリーン『SAT-4K』を導入。音の透過率が良く、きめ細やかな映像を実現する。
35ミリフィルムの上映は、これまで通り継続。ミニシアターでありながら、4Kレーザーと35ミリフィルムの両方が楽しめる映画館に生まれ変わる。
新文芸坐のトレードマークともいえる「2本立て上映」も従来の「自由席・入替なし・当日券のみ」から、オンラインと窓口で購入できる「指定席・入替制・前売券あり」に変更。さらに、2本の作品は当日のどの回でも選択可能になる。1本だけの観賞料金も設定されるので、より自由に映画観賞を楽しんでほしい。朝1本観てから用事を済ませて、夜にもう1本観るといった観賞スタイルもいいだろう。
毎週土曜日の「オールナイト上映」はリニューアル後も継続されるほか、「1本立てのレイトショー」や「モーニングショー」などの企画も実施する予定だ。
料金は、2本立てが一般1,700 円(1本分の場合1,500円)、オールナイト2,800円、いずれも各種割引や友の会割引きは別途適用される。1本立てや特別上映などはプログラムにより異なる。詳細は公式ウェブサイトで確認してほしい。
リニューアル記念上映は『4Kで甦る 黒澤明』と題し、『七人の侍』『隠し砦の三悪人』『用心棒』『椿三十郎』『天国と地獄』『赤ひげ』※ 『野良犬』『生きる』『影武者』の4Kデジタルリマスター版が15日~23(土)(17日を除く)まで上映される。土曜日のオールナイト上映は『ジョン・ウィック』シリーズが楽しめる。
※「赤ひげ」のみ35mm上映
このほか、「国際アート・カルチャー都市」をうたう豊島区や池袋駅周辺の立地を生かした「劇場都市としまエンタメシアターin新文芸坐」を始動。新文芸坐を会場に、ゲストトークイベントやアニソンライブなどを開催する。オープニングイベントは4月17日(日)の『アニソンライブ2022』。出演は歌手の石原慎一とうちやえゆか、総合司会は声優の氷上恭子が務める。詳細は公式ウェブサイトを確認してほしい。
館内レイアウトも大きく変更が加えられ、映画以外にもさまざまなエンターテインメントが楽しめる「貸館」としても利用できるようになる。
新文芸坐は、1956年に「文芸坐」として創業。1997年には建物の老朽化から一時閉館したものの、2000年12月12日に新文芸坐として再オープンしたという経緯を持つ。都内でも珍しいオールナイト上映など、唯一無二の名画座として映画ファンたちに愛され続けてきた。改装を経て、新旧の良さを併せ持つ映画館に、ぜひ足を運んでみてほしい。
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