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2022年に注目したい日本映画5選

新海誠の新作や東京2020大会公式ドキュメンタリーなど

Emma Steen
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Emma Steen
Former writer, Time Out Tokyo
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コロナ禍にありながら、アニメの大ヒット作品からゴールデングローブ賞ノミネート作品まで、いくつもの話題作が生まれた2021年は、日本映画界にとって特別な年だったことは間違いない。では、2022年はどうだろうか?

新海誠の新作アニメや2020年東京オリンピックの公式ドキュメンタリー、怪獣コメディーなど、来年の公開が発表されている作品だけ見ても、その勢いは衰えることはなさそうだ。2022年に注目したい日本映画を紹介する。

『すずめの戸締まり』

映画『言の葉の庭』以降3年ごとに長編アニメを発表している、新海誠による待望の新作。九州に住む17歳の少女である鈴芽(すずめ)が、ある扉を探しているという旅する青年と出会うことで始まる物語だ。

予告編はまだ公開されていないが、制作発表で公開されたポスターを見るだけでも期待が高まる。そこにあるのは、新海の特徴といえるあの「青空」。観客を魅了する作品になることは間違いだろう。2022年秋公開予定。

『大怪獣のあとしまつ』

怪獣映画といえば、街を襲う巨大な怪獣が登場し、ウルトラマンなどのようなヒーローに倒されるというのがお決まりのパターン。では、怪獣が倒れて死んだ後はどうなるのだろうか。誰が後始末をするのだろうか。この映画は、そうした疑問をとことん広げた「空想コメディー」だ。

監督は三木聡。山田涼介、土屋太鳳らが「大怪獣の死体処理」に翻弄(ほんろう)される特務隊や政府関係者を演じる。彼らが立ち向かう困難を見ると、自分の仕事も大して大変ではないと思うかもしれない。2022年2月4日(金)公開。

『ヘルドッグス』

『検察側の罪人』『燃えよ剣』などを手がけた監督、原田眞人の新作。​​原作は深町秋生の小説ヘルドッグス 地獄の犬たち』だが、原田は今作のインスピレーションになった作品として、『タイトロープ』(アメリカのテレビシリーズ、1960年代頭に日本で放送)と『東京暗黒街・竹の家』(1955年制作のアメリカ映画、フィルムノワールの名作)を挙げている。

主演の岡田准一が演じるのは、司法制度に背を向けている元警察官、兼高。トラウマを抱えた彼はヤクザ組織に潜入し、のし上がっていく……。2022年秋公開予定。

『東京2020オリンピック(仮)』

Photo: Naomi Kawase ©2016 Photographed by Leslie Kee, courtesy of the IOC
Photo: Naomi Kawase ©2016 Photographed by Leslie Kee, courtesy of the IOC

2021年の夏、さまざまな意味で史上最も重要、かつ話題になった東京2020オリンピックが開催された。河瀬直美が2年間にわたりカメラを回し、この一大イベントの舞台裏や試合を記録して完成させた大会公式ドキュメンタリー映画が、ついに公開される。

無観客で行われた東京2020大会をスクリーンを通してより身近に感じられるだけではなく、「コロナ禍の日本」の記録としても重要な作品になりそうだ。2022年6月公開予定。

『シン・ウルトラマン』

当初2021年に予定された今作の公開が、2022年5月に決定した。企画と脚本は総監督を務める庵野秀明が、監督は樋口真嗣が担当。樋口は子どもの頃からの触れてきたヒーロー作品を監督するに当たり「先輩たちが生み出し育ててきた、まぶしく重たいそのバトンを次につなぐ責務を粛々と努めて参る所存です」とコメントしている。

迫力ある特撮と前代未聞の怪獣バトルに期待したい。2022年5月13日(金)公開。

原文はこちら

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