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2023年9月16日(土)、吉祥寺に本店を構える「ライトアップコーヒー(LIGHT UP COFFEE)」が、三鷹市新川に新焙煎(ばいせん)所および併設カフェをグランドオープンする。
自動車整備工場や電気店が営まれていた1フロア115平方メートルにもおよぶ2階建ての建物をリノベーションし、1階を焙煎スペース兼カフェと生豆保管場、2階をコーヒー豆の梱包や発送作業場、事務所として利用する予定だ。
半野外の開放的なカフェスペース
1階の造りは、オーナーの川野優馬がメルボルンで感銘を受けたロースタリーカフェ「スモールバッチ(Small Batch)」を参考に、奥を焙煎、手前をカフェスペースという構成にした。
カフェスペースのコンセプトは「公園」で、外との仕切りを設けない半野外の空間に12人用の大きなテーブルや2人掛けのベンチを用意。エスプレッソやカフェラテ、ハンドドリップコーヒーが楽しめる。ドリップコーヒーはシングルオリジンを常時5種類用意し、1〜2カ月単位でその時期いちおしの豆を数種類ずつ入れ替える予定だ。
柔らかな甘さを生むビンテージ焙煎機
焙煎機は、ドイツ・プロバット(PROBAT)社のビンテージ焙煎機「UG22」にこだわったという。理由は、川野がこれまで多くのテイスティングを行ってきた中で、このマシンが作り出す柔らかい甘さにほれ込んだから。ビンテージゆえに、正常稼働するまで数カ月にわたりさまざまな整備トラブルに見舞われたが、苦労のかいもあり理想的な味わいが実現できたと話す。
現在は以前の4.4倍量の焙煎ができるようになり、注文増に対して生産が追いつかずストップしていた人気の月額制サブスクサービス「コーヒー豆の定期便」の受付を7月から再開したところ、毎月100〜200件の新規注文が入っているそうだ。
また、国内で出回っていない生豆の取り扱いやコスト削減につながるといった理由で、将来的には生豆を生産国から直輸入したいという思いもある。1コンテナで最大18トンの仕入れ量に対応できるよう、同店に広い保管場所を設け、体制を整えた。
店舗のグランドオープンは16日(土)を予定しており、9月は毎週土曜日のみ営業する。10月以降は週2、3と段階的に増やしていく予定だ。9月28日(木)には、長崎の「カリオモンズコーヒーロースター」のオーナーである伊藤寛之をゲストバリスタに迎え、イベントを開催する計画もある。
コーヒーが焙煎される音をダイナミックに感じながら、外とシームレスにつながる開放的な空間で、至福の一杯が堪能できる倉庫カフェ。かつて川野が世界各国のコーヒーショップに引かれてきたように、今後はここが多くの人を魅了していくことだろう。
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