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人生の節目にはサウナがある、清水みさと初の著書「サウナのぷりンセス」の魅力

発売後にたちまち重版、等身大の思いを語る

Hisato Hayashi
編集:
Hisato Hayashi
Editor/Writer
清水みさと「サウナのぷりンセス」
Photo:添田康平
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10年以上、365日サウナに通うタレントで女優の清水みさと初の書籍「サウナのぷりンセス」。2022年11月1日の発売以来、サウナ界のみならず、彼女ならではの感受性豊かな自由な文章が話題となっている。

私生活ではお笑いタレントのサバンナ高橋と結婚、ハネムーンはフィンランドでサウナ三昧だったという清水。サウナとともに人生を歩み、「人生、熱すぎるのはサウナだけで十分。冷たすぎるのは水風呂だけで十分」と語る、著者の「ゆる〜くがんばりすぎない」生き方とは? 本記事では清水に現在の思いを聞いた。

清水みさと「サウナのぷりンセス」

「サウナに救われ、サウナを通して自分自身を知った」

ータレントと俳優活動の傍らで「サウナ・スパ プロフェッショナル」の資格も持つ清水さん。昨年末には結婚を発表され、お相手も大のサウナ好きだそうですね。まずはおめでとうございます。

ありがとうございます。

ー「サウナ婚」「歳の差婚」なんて言われてますが、やはり人生の節目にはサウナが出てくる。

自分のこれまでを振り返ると、本当にサウナとともにある人生だなと思いました。関係ないようなことも、掘り下げるとつながっているんです。サウナが大黒柱の人生になるなんて、想像だにしていませんでした。

ー著者がどういうことを考え、世界を見ているのかがよく伝わってくる内容ですね。単なるサウナのガイド本や紹介にせず、自分がどう感じるのか、どう考えるのかを大切にしていらっしゃる。執筆してみて、心境の変化などはありましたか?

サウナに関するインタビューを受ける機会は今までもそれなりにあったので、サウナについて言語化はしていた方だと思うんです。でも今回の執筆は、自分で問うて答える自己問答のような感じで。書きながら、私ってサウナで大したことを考えてないんだなと思ったり、サウナに救われているなと思ったり、といろんなことを考えました。サウナを通して自分自身を知れたり、不思議な体験でもありました。

ーまさに「清水みさと」という職業を考える体験ですね。「サウナのぷりンセス」は、発売すぐに重版がかかり、2刷りができたという反響もすごい。

うれしい限りです。

清水みさと「サウナのぷりンセス」
イラスト:タナカカツキ「サウナのぷりンセス」より

ー出版社の「虎鶫(トラツグミ)」は、大手ではやらないような、クリエーティブな営業をされているとか。また目次ページのタナカカツキさんのイラストもですね。清水さんを表す目次でありながら、本の解説にもなっている。

「イラストをお願いするなら、カツキさんがいい」と思っていました。実は以前からカツキさんに、「みさとちゃんはそろそろ何かを書くべきだよ」と言われていたんです。「何か書きます!」と言いながら1年くらい何もしないまま経過した時に、この本の話が挙がりました。

あの時、カツキさんが言ってくれた言葉があったから、書いたことないという自信のなさよりも、書いてみよう、やってみよう!と素直に捉えられたのだと思っています。

ー2022年12月22日には「SPBS TOYOSU」で「適当にマイウェイ〜副交感神経優位なすごい人〜」というイベントもありましたね。「テントサウナのすべてがわかる本」を上梓(じょうし)したばかりの「SaunaCamp.(サウナキャンプ)」代表である大西洋さん、「トトノイ人」の編集人であり、ウィスキング(シラカバなどの枝葉を束ねて作る「ウィスク」を用いて行うリラクゼーション)の指南書「はじめてのウィスキング」のエディトリアルデザインにも携わった広岡ジョーキさんのトリプル出版記念イベントでした。

清水みさと「サウナのぷりンセス」
トークイベント後の様子。左から広岡ジョーキ、清水みさと、大西洋

普段からサウナ友達でもあるお二人とは、いい意味で脱力したトークができてとても楽しかったです。そして3人ともカテゴリーを問わず、あちこちに興味があるので、話題も尽きず飛び散る始末でしたが、感覚が似てるので「分かる分かる」の連続でどこまでも行けてしまいそうなトークイベントでした。全然時間が足りませんでした。

清水みさと「サウナのぷりンセス」
「手と花」(神田)の店頭でくつろぐ清水

サウナで程よく適当に、「等身大の大丈夫」を届けること

ーサウナは一過性のブームではなく文化としてすっかり定着したようですね。Twitterのトレンドでもよく話題になっています。

やっぱりサウナって気持ちいいですから。ただのブームと違って、一度触れてしまうともっと知りたくなる上、生活に忍び込ませやすいので、どんどんやみつきになるというか。裾野が広がれば山は高くなることに、ポジティブもネガティブもどちらの意見もあって当たり前だと思っています。そんなことを「サウナのぷりンセス」でも書いたので、少し視点は違いますが(笑)、ぜひ読んでいただきたいです。

ーすでに「サウナのぷりンセス」を読んでくださった読者に、これから読もうと思っている方に一言あれば。

毎日サウナに行き、程よく適当に、楽しく生きてる私の話です。30歳になった私の、今考えていること、今思っていること、今感じたこと、等身大の今を素直なまま、詰め込みました。もしかしたら数カ月後には全く違う私になっているかもしれません。でもそれでもいいやって思っています。それくらいの軽さをいつでも持っていたいです。肩の力が抜けていくように、たくさんの「大丈夫」が届くといいなぁと思っています。

ー今後も楽しみですね。そういえば夫のサバンナ高橋さんは「サウナのぷりンセス」をお読みになったのでしょうか。

執筆中、章が書き上がるごとに読んでもらってました。大体褒めてくれるので、調子に乗って、書くのが楽しくなったのも事実です(笑)。

ー本日はありがとうございました。

清水みさと「サウナのぷりンセス」
「サウナのぷりンセス」書影

現在、タイムアウト東京(日本語版公式)Instagramにて、清水みさと初の著書「サウナのぷりンセス」サイン入り手作りしおり付きの本を抽選で3人にプレゼントするキャンペーンを実施中!応募期間は2023年3月7日(火)まで。

応募方法はInstagramをチェックしよう。

サウナのぷりンセス
サウナから30歳の女性が新たな自分を発見する。私たちはどこにだってどこへでもいける。自ら決めて、自らの道を切り開くことができる――。虎鶫オンラインショップをはじめ、全国の取り扱い店で販売中。

虎鶫

吉田アミが運営する出版、音楽レーベル。リトルプレス(小部数の個人出版社)としては、企画から編集、制作に至る隅々までフォローし、著者と一体になる熱血スタイル。第一弾はぷりa.k.a星葡萄初の食エッセイ本「酒場のぷりンス」。

清水みさと
女優、タレント。サウナ好きが高じていつの間にかサウナの人に。365日、サウナ通いを続ける毎日。日本最大のサウナ検索サイト「サウナイキタイ」のモデル、ラジオ「清水みさとの、サウナいこ?」(AuDee/JFN全国21局ネット)のパーソナリティー、TBS「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターに挑戦するなど、多方面で活躍する。

取材場所:「手と花

テキスト: 吉田アミ(虎鶫/前衛作家)

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