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パリ発、環境に優しいモダンな寝台列車が2024年に運行開始

北駅からヨーロッパ各地へ

Rosie Hewitson
テキスト:
Rosie Hewitson
Things to Do Editor, London
Midnight Trains
Photograph: Midnight Trains
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気候変動への対処にはさまざまなアプローチがある。イーロン・マスク、リチャード・ブランソン、ジェフ・ベゾスのような億万長者は、テクノロジーを駆使し、全人類を火星に移住させたいと考えているかもしれない。しかし、過去に試行錯誤されたアイデアやデザインからインスピレーションを得て、もう少し現実的に環境に配慮しようとしているケースもある。環境に優しい寝台列車をデザインした、フランスのスタートアップ企業、Midnight Trainsはそのうちの一つだ。

フランスのクラウドファンディングサイト、KissKissBankBankを運営するエイドリアン・オーモンとロマン・パイエが立ち上げた同社が目指しているのは、寝台列車を再びクールなものにすること。彼らが提供するのは、独自の「動くブティック・ホテル」車両で展開される、洗練されたラグジュアリー体験だ。

モダンなデザインが特徴のMidnight Trainsには、カップルでも大人数のグループでも楽しめるさまざまなサイズのキャビンが用意されている。また、クラフトビールや自然派ワインを楽しめるバーがあり、オンデマンドのエンターテインメント、アプリによるコンシェルジュサービスも提供される。白い手袋をはめたウエーター、シャンデリア、法外な料金といった、オリエント急行に代表される古典的な寝台列車の要素はまったくない。

Midnight Trains
Photograph: Midnight Trains

Midnight Trainsの拠点駅はパリ北駅で、同駅からヨーロッパ各地へ向かうルートでの運行が想定されている。主な行き先には、マドリード、リスボン、ポルト、ミラノ、ベネチア、フィレンツェ、ローマ、ウィーン、プラハ、ブダペスト、ベルリン、ハンブルク、コペンハーゲン、エディンバラが含まれ、総運行距離は800キロメートル。

飛行機での移動と比較して、鉄道にはいくつかの良い点がある。乗客1人当たりの温室効果ガスの排出量は、1キロメートルの移動で商用飛行機の20分の1になる。それだけではなく快適で、リラックスでき、食事もおいしい。きちんと睡眠を取り、朝のシャワーを浴びれば、爽やかな気分で目的地に到着できる。電子レンジで温められた夕食を食べ、深夜便のエコノミークラスの飛行機でゆっくり眠れない数時間を過ごすよりはずっといいといえる。

Midnight Trainsの運行開始は2024年になる予定で、料金や運行スケジュールなどの詳細は未定。しかし目的地がどこであろうと、その頃には、旅へ出る準備は間違いなく整っていることだろう。

原文はこちら

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