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ロシアのウクライナへの侵攻を受け、ハリウッドの大手映画会社のいくつかが、ロシアでの新作映画の公開を取りやめることを発表した。対象作品には『ザ・バットマン』『モービウス』、ピクサーの新作『私ときどきレッサーパンダ』などが含まれる。
ワーナーメディアの広報担当者は次のような声明を発表した。「ウクライナの人道的危機を考慮し、ワーナーメディアは長編映画『ザ・バットマン』のロシアでの公開を一時停止することにしました。状況の推移を引き続き注視していきます。この悲劇が、迅速かつ平和的に解決されることが我々の願いです」
大手映画会社の中でも最も早く動いたのは、ディズニーだ。同社は3月10日(木)にロシアでピクサーの新作アニメ『私ときどきレッサーパンダ』の公開を予定していたが、「ウクライナへのいわれのない侵攻と悲惨な人道危機」を理由に、真っ先に公開取りやめを決定した。
同社は声明の中で、「進展する状況に基づいて今後のビジネス上の決断を下すことになるでしょう。また、新たに起こっている難民危機の規模を考慮し、私たちはNGOのパートナーと協力して、緊急支援やその他の人道支援を行っていきます」と述べている。
ジャレッド・レトが主演するマーベル作品を3月24日(木)に公開する予定だったソニー・ピクチャーズも、他社の動きに追随。同社広報担当者は「ウクライナで進行中の軍事行動と、それに伴って同地域で展開されている不確実性と人道的危機を考慮し、近日公開予定だった『モービウス』を含め、ロシアで予定している劇場公開を一時停止します」と語っている。
こうした大手映画会社の動きの前、Netflixがロシア政府から求められた、同国サービス内でのプロパガンダ局を含む20の政府系テレビ局の配信を拒否するという事案も発生。Netflixの広報担当者は、Hollywood Reporterの取材に対して「現在の状況では、これらのチャンネルを我々のサービスに追加することはない」と答えている。
メディア分析会社のコムスコアによると、2021年のロシアの映画興行収入は6億100万ドル(約695億円)で、世界の映画館チケットの売り上げの2.8%を占めているという。
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