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新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいるアメリカでは、大規模なフェスティバルやコンサートなどのエンターテインメント業界がゆっくりだが復活してきている。この夏に開催されたアメリカを代表するフェスの一つ、『ロラパルーザ(Lollapalooza)』には約40万人の音楽ファンが会場に集結。新型コロナウイルスのスーパースプレッダーとなることが心配されたが、フェスティバルの参加者でその後陽性が判明したのは203人だったとシカゴ公衆衛生局が発表した。
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運営側によると、参加者のうち90%がワクチン接種をしていた。未接種でも「72時間前までの検査で陰性であること」が参加条件。40万人中、203人の感染者ということは参加者の0.05%だ。感染者がゼロでなかったとはいえ、高い安全性を証明できたのは確かだろう。
一方、『コーチェラ・フェスティバル』などを運営するアメリカの大手イベント会社 AEG Presentsは、同社主催のフェスティバルやコンサート会場には、今後ワクチン接種者のみが入場可能、と発表した。
会長兼最高経営責任者(CEO)であるジェイ・マルシアーノは声明の中で「猛威を振るうデルタ株を受け、ワクチン接種のステータスについて真摯(しんし)に対応する」とコメント。「反発があるかもしれないが、最終的には歴史上正しい決断となる。アーティストやファン、ライブイベント従事者にとって最善のことを行うことができると確信し、希望を感じている」と述べている。
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発表によると、まだワクチンを接種していないスタッフやチケット購入者には接種までの猶予が与えられ、2021年10月1日(金)まではワクチン接種済みの証明書か、72時間以内の陰性証明があればイベントへの入場を許可される。しかしそれ以降は、ワクチン接種の義務付け案が執行されるため、接種証明ができなければ入場できない。
ニューヨークでは、9月から飲食店などの入店の際にワクチン接種証明が必要になるなど、接種率拡大への対策が急がれている。ワクチン接種の義務化については賛否両論だが、フェスティバルなどの大規模なイベントを完全復活させるには、運営側と参加者双方のさらなる努力が必要なのかもしれない。
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