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驚くべきことにロンドンでは今、「映画館ルネサンス」が起きている。この街には、2021年前半だけでもすでに4つの新しい映画館が誕生しているが、2021年6月25日(金)に、もう一つ増えることになった。
新しく映画館ができるのは、ロンドン西部の緑豊かなチズウィック地区。Facebookの投票によりチズウィック・シネマ(Chiswick Cinema)と名付けられたこの映画館は、Ballet Rambertという古いビルに作られ、スクリーンは5つ。映画を観ながら食事を楽しめる16席のミニシアターも備える。
この映画の特徴は、エコフレンドリーであること。それを感じる要素としてまず目を引くのは、緑化された建物の壁面だろう。地元の多様な自然を享受できるこの「リビングウォール」の総面積は100平方メートルで、5000本の植物が植えられている。
環境に配慮した面はまだある。この映画館ではペットボトル入りの水など、使い捨てプラスチックを使った商品は販売せず(水は館内に置かれたフィルター付き給水器で、マイボトルへの補充が可能)、ポップコーンやスイーツはコンポストやリサイクルが可能な容器で提供される。また、コーヒーや紅茶の売り上げはルワンダの学校を支援するために使われるという。
この映画館は当初、イギリスの映画館チェーンであるピクチャーハウスのブランドで経営される予定だった。しかし今は、映画配給会社のトラファルガー・リーシングのディレクター、リン・ゴールビーが情熱を傾け、プロジェクトを運営している。
映画館のオーナーは、トラファルガー・リーシングの親会社であるトラファルガー・エンターテインメント。そのため、同社が多く手がけるコンサートドキュメントやナショナル・シアター・ライブなどのイベント系映像コンテンツが、今後の上映ラインアップに加わる可能性が高い。それが実現すれば、この映画館はチズウィックのカルチャー好きにとってさらに魅力的なものになるだろう。
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