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中東の薄焼きピザ「ラフマジュン」の店が今夏浅草にオープン

店主はクルド人文化に魅せられた日本人、クラウドファンディングで支援募る

テキスト:
Genya Aoki
ラフマジュン
ラフマジュン
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昨今、ビーガングルメの興隆とともにフムスやファラフェルといった中東料理が人気を集めている。そんななか、次なる中東グルメ「ラフマジュン」を提供するレストランが今夏、浅草の隅田川沿いにオープンする。

「ラフマジュン」とは、小麦の生地にひき肉やトマトを混ぜたピリ辛の具を乗せてパリッと焼き上げた薄焼きピザのようなものだ。ハーブや野菜をトッピングしながら食べる手巻き寿司感覚のメニュー。主にアルメニア、レバノン、シリア、トルコなどで食べられており、世界中のアルメニア人やトルコ人コミュニティーで一般的な料理として浸透している。開店する店舗では、ラフマジュンを中心に中東の家庭料理などが味わえる。

ラフマジュンの店
チャプターツーの上田惠利加

手がけるのは、浅草にあるゲストハウス、チャプターツー東京(Chapter Two Tokyo)を運営しているチャプターツーの上田惠利加。上田は、クルド人文化(クルド語、クルド文学、クルド音楽など)に関わることをライフワークとしており、クルド語で日本について紹介するYouTubeチャンネル『Japan Bi Kurdi』も開設しているクルド人文化の研究者だ。

たびたび「クルディスタン(クルド人居住地域)」を訪れているなかで、多くのクルド人に振る舞ってもらった料理の一つがラフマジュンである。彼女にとってクルド人との温かいつながりを象徴する大切な料理なのだとか。クルドをきっかけに周辺の諸民族への関心も強まり、ホームパーティーなどで中東料理を作って出すようになったのが今回の開業へとつながっている。

ラフマジュン
なすとひき肉のケバブ

中東料理の特徴は、羊由来の肉や乳を多く用いている点と野菜、ハーブ、豆類をふんだんに使って彩り豊かに仕上げるところだ。同店ではラフマジュンのほかに、レンズ豆のスープ、ナスとひき肉を使ったオーブン料理、オリーブやレモンを使った煮込み料理などを用意。クルド人から教わった家庭料理を中心に、周辺民族の料理の要素も取り入れ、中東料理の奥行きの深さを表現していくそう。

ドリンクはトルコ、アルメニア、レバノンで作られたワインや、中東で広く飲まれるアニスの蒸留酒などを提供する予定だ。

ラフマジュン
リバービューの屋上テラス

場所は、浅草駅から徒歩1分の好立地。隅田川を一望できる抜群のロケーションにある。既存の中東料理レストランのような、現地の雰囲気を存分に感じられるオーセンティックな内装ではなく、来る人にとって「日常的に訪れたい場所」になるよう居心地の良いカフェダイニングを目指す。チグリス川流域で育まれてきた豊かな食文化を、隅田川の風を感じながら楽しんでみよう。

2021年7月31日(土)までクラウドファンディングで支援を募集している。リターンには看板メニューのラフマジュンや中東料理を満喫できるチケットなどを用意。支援金はラフマジュンを焼くための設備、そのほかの料理を作るための厨房(ちゅうぼう)機器などの備品の購入や改装費に当てる。支援という形で、気になる料理、ラフマジュンを今から予約しておくのもいいかもしれない。

ラフマジュンの店のクラウドファンディングの詳細はこちら

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